――R-1審査員として、ウエストランドの「R-1には夢がない」発言に思うところは。
「夢がないと言われれば、夢はないのかもしれないですけど(笑)。なんていうのかな、R-1で優勝して、話題になっているうちに結果を出せばちゃんと売れるんです。R-1に夢がないというより、R-1優勝はスタート地点に過ぎないということ。そこに立つ機会を与えるという意味では、夢はあると思います。問題は決勝に行ってから、あるいは優勝してからどう仕事をつかんでいくか。僕だってR-1で優勝してすぐの頃は、番組側もどう使っていいか分からないというのが実際にありました。
ピン芸人って、本当にワンアイデアで売れるんです。去年まで全然ダメだったやつが、何かひとつの思いつきで劇的に面白くなって決勝まで行ったりする。コンビやトリオではこうはいかない。今まで全然売れなかった芸人がワンチャンスでテレビに出る機会を得られるんだから、そういう意味ではむしろドリームはあります。それをつかみ切れていないだけで」
――錦鯉のM-1優勝で、事務所(ソニー・ミュージックアーティスツ/SMA)としてもいい流れが来ている。
「僕の口からこんなこというのもおかしいかもしれないですけど、バイきんぐ、僕、錦鯉ときて、優勝レベルの芸人はこの先もう出てこないんじゃないかなと思うんです。お笑いに対する気持ちというか、情熱が全然違う。共通しているのは元吉本ということ。吉本で基本を知っていないと変化球も投げられないです。僕は吉本のときにケンコバとか中川家とか同期が天才ばかりで、自分もその一員だと思ってた。でもそんなことはなくて、ケンコバみたいに大喜利も強くない、中川家みたいなネタもできない。中で一緒にいるときにはなかなか分からなかったけど、吉本を出て自分を客観視したことで、あいつらすごいな、あいつらと戦うにはどうしたらいいのかと考えるようになった。あいつらが裏でどのくらい努力してるのかは知らないですよ? ただ結果として、あいつらを凌駕(りょうが)するくらいのことをしないと超えられないという思いになったんです。
今の事務所の後輩は、一緒に飲みに行くと先輩のおごりだって飲みたいだけ飲むし、ベロベロで帰ってそのまま寝ちゃうようなのばっかり。僕はそこから動画を撮ります。夜中2時に帰って明け方5時までとか、1日1回は撮るというルールでずっと貫いている。面白いかどうかは別にして、そこでいろいろお笑いについても考えますから。酔うまで飲むときもありますけど、大体セーブしてるし、どうしてもできないときは朝現場に行く前にやるようにしている。お笑いがどれだけ好きか、やりたいことをやっているのか。結局そこだけなんです。頑張っている後輩もいるけど、僕やバイきんぐ、錦鯉くらいお笑いが好きかって言ったら、そこまでじゃないと思うんです」
引用元: ・ザコシショウ「吉本で基本を知っていないと変化球も投げられない」「優勝レベルの芸人はもう出てこない」SMA後輩芸人へ苦言 [ネギうどん★]
ナントカ1GPで毎年ブレイク芸人生み出すのももう限界でしょ