【ビッグモーター不正】金融庁長官「損保ジャパンが積極加担なら問題」

金融庁の栗田照久長官は４日までに、産経新聞のインタビューに応じ、中古車販売大手ビッグモーターの自動車保険金の不正請求問題で、３７人の出向者を送るなどした損害保険ジャパンに関し、「予断を持って言えないが、不正行為に積極的に加担したということになれば問題だ」と述べ、事実関係の調査を急ぐ考えを示した。

損保ジャパンを巡っては、損保各社が不正請求の疑いからビッグモーターへの事故車紹介を停止した際、不正ではないとするビッグモーターの報告を受け、単独で紹介を一時再開するなど、関係の深さを問題視する声が上がる。栗田氏は「会社としてどういう認識だったのか把握する必要がある」と語った。

金融庁は損保ジャパンを含む損害保険７社と保険代理店としてのビッグモーターに対し、保険業法に基づく報告徴求命令を出している。「保険契約者の被害や、保険会社の関わりをはっきりさせる」（栗田氏）狙いだ。

一方、損保会社の企業向け保険契約で事前に価格調整をした事案が相次ぎ発覚していることについては、「各社で認識が違うところもあり、事実関係をしっかり精査したい」との意向を示した。

金融庁は損保大手４社にこの件でも報告徴求命令を発出。栗田氏は「全数調査だから事実確認に相応の時間がかかるが、速やかに原因を究明したい」と語った。

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