【神奈川】「20代で小田原出ろ」　市と提携の富野由悠季氏が若者を激励?

毎日新聞
2024/4/12 13:00（最終更新 4/12 13:24）　人気アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの生みの親、アニメーション監督の富野由悠季氏（82）が10日、神奈川県小田原市と包括連携協定を結んだ。
市は、これまでも世界的にファンの多いガンダムにあやかって富野氏と関連事業を展開してきた。協定締結で「若者活躍」「観光振興」「文化振興」の分野での連携を深めたい考えだ。

富野氏は小田原市の出身。「いじめられ、東京に脱出した」（富野氏）といい、かつて「小田原が嫌い」と発言したこともあった。しかし、2021年に小田原ふるさと大使に就任。翌22年に市民功労賞を受賞している。

市は、若者活躍の分野では富野氏による学校での講演なども想定している。富野氏はこの日の記者会見で「若者に発信する場を提供してもらえた」と協定締結を喜んだ。

その上で「若い人は20代のうちに小田原から出ろ」「長老の言うことだけを聞くのではなく、ものを考えてください」など若者にメッセージを送った。

市は協定締結で「監督との事業を進めやすくなった」（担当者）と観光・文化振興のさらなる促進を目指す。
一方の富野氏は「個人的には観光にガンダムを使ってほしくない」とピシャリ。「ガンダム効果」を当て込む市の過大な期待にクギを刺した。【本橋由紀】

https://mainichi.jp/articles/20240412/k00/00m/040/073000c