【国立がん研究センター研究所】受動喫煙は能動喫煙と異なるメカニズムで肺癌遺伝子変異を誘発する

受動喫煙は、能動喫煙とは異なるメカニズムで肺癌の遺伝子変異を誘発し、初期の腫瘍細胞が悪性化するのを促進する可能性がある――。これは、国立がん研究センター研究所ゲノム生物学研究分野・分野長の河野隆志氏らの研究グループが女性の肺腺癌患者を対象に行った研究から示されたもので、2024年4月16日の記者会見で報告された。

受動喫煙歴のある肺癌患者では、遺伝子変異誘発活性を有するAPOBECタンパク質群により生じたと考えられる遺伝子変異の発現割合が高く、非喫煙者で受動喫煙を受けなかった患者と比べて遺伝子変異数が有意に多いことが明らかになった。

同研究の結果の詳細はJournal of Thoracic Oncologyオンライン版に2024年2月19日掲載された。

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/news/202404/584040.html