ダスキンが運営するミスタードーナツが大復活を遂げました。2014年3月期から2017年3月期まで赤字が続いていたものの、コロナ禍を経て利益率が10%を超えるまでになったのです。
テイクアウト需要を巧みに獲得したことが背景にありますが、競争力の源泉にはこのブランドならではの強みがあります。
1店舗当たりの売上高はコロナ前の1.7倍に
ダスキンのフードグループ2024年3月期の売上高は584億円、セグメント利益は69億円。2割の増収、3割近い営業増益でした。
セグメント利益率は11.8%。日本マクドナルドホールディングスの2023年12月期の営業利益率が10.7%。絶好調のマクドナルドを上回りました。
ケンタッキーフライドチキンの日本KFCホールディングスの営業利益率が3.6%、すき家のゼンショーホールディングスが5.6%、丸亀製麺のトリドールホールディングスが5.0%。好調と言われる数々の外食企業でも利益率が10%を超えるのは稀。ミスタードーナツの好調ぶりがうかがえます。
ダスキンのフードグループには「かつアンドかつ」や「ナポリの食卓」なども含まれますが、国内の全店売上高のうち98%はミスタードーナツによるもの。
ミスタードーナツの2024年3月期の国内全店売上高は前期比18.3%増の1248億円でした。その強さは1店舗当たりの売上高の推移によく表れています。
2019年3月期は7100万円でした。2024年3月期は1億2300万円。コロナ禍を経て1.7倍に拡大したのです。
店舗数はコロナ前よりも減少していますが、総売上は上回っています。4期連続の赤字、コロナ禍という最悪期を抜けて見事に復活しました。
好調の背景にはコロナ禍によるテイクアウト需要の盛り上がりがありました。この時期、ミスタードーナツは13億円を投じてショーケースにガラス戸を設置。感染拡大対策を行い、巣ごもり特需を獲得することに成功します。
ミスタードーナツは店舗に原材料があり、店内でドーナツを作るのが原則。特需が発生して人気商品が在庫切れになるなどの事態が発生しづらく、柔軟に対応できる素地が整っていました。
また、赤字からの立て直し策の一環としてメニューの強化も図っていました。ミスドゴハンで朝食やランチ、軽食メニューを充実。Misdo meetsで他社とコラボレーションする新ドーナツの開発も定期的に進めていたのです。
そこにテイクアウト特需が起こるという幸運に恵まれました。商品開発によるメニューの強化にコロナ禍が重なって好業績に見舞われるのは、マクドナルド、ケンタッキーフライドチキンにも共通する現象の一つです。
ミスタードーナツは2024年7月に一部商品の値上げを行いました。2021年、2022年、2023年にも価格改定を実施しています。
全店売上高の推移を見る限り客離れが起こっている様子がありません。商品力を高めて果敢に値上げを行うのも、好調な飲食店の特徴と言えるでしょう。
ミスタードーナツには、競争力の源泉となっている3つの因子があります。1つ目は認知度の高さ。2つ目は自分用とお土産用という2つの需要を獲得していること。3つ目は代替ブランドがないことです。
マーケティングリサーチなどを行うRJCリサーチは、カフェ◯ェーンの認知度調査を行っています(「カフェのブランド調査」)。
トップはマクドナルドで94.1%、2位がスターバックスコーヒーで93.1%。3位がミスタードーナツで92.5%。
ミスタードーナツは、ドトールやコメダ珈琲店、サンマルクカフェなどのカフェ◯ェーンを上回る認知度を獲得しているのです。
なお、ドトールの店舗数は1065。ミスタードーナツが1017。ドトールの認知度は82.7%。店舗数が劣っているにも関わらず、ミスタードーナツは認知度において10ポイント以上も差をつけています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/73bb6e345d4844494e57a27e91548996c82a1333
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引用元: ・【ミスタードーナツの“快進撃”が止まらない】1店舗当たりの売上高はコロナ前の1.7倍に
そりゃあ株価上昇当たり前だっつーの
女性をないがしろにしている