2024.08.30 11:30 NEWSポストセブン「業務時間中に“嘘八百“を含めて、事実無根の文書を作って流す行為は公務員として失格です」──当初は“噂をまとめたもの”と扱われた、兵庫県・斎藤元彦知事のパワハラや“おねだり”疑惑を批判した元県職員の告発文書。
一連の疑惑を調査する同県議会の「百条委員会」によれば、3月12日にこの文書を作成した告発者の職員は、翌月には公益通報窓口を頼ったという。しかし、知事はその調査結果を待たずに3ヶ月の停職処分を下し、7月7日夜にこの職員は「死をもって抗議する」などメッセージを残して死亡していた。
NEWSポストセブンが入手した告発文書は「齋藤元彦兵庫県知事の違法行為等について」(原文ママ、以下同)と見出しがつけられ、知事のパワハラ疑惑をはじめ選挙における法律違反や、政治資金をめぐる違法な支出などに関する疑惑が7項目にわたり記されている。
なかでも“贈答品の山”と題された欄は1ページ近く割かれており、特定の企業との繋がりを指摘するような文言も見られた。地方紙記者が解説する。
「兵庫県は現在、『ひょうご公民連携プラットフォーム』を通して25社以上の一般企業と連携協定を結んでいる。そのなかには県内の有名企業である『アシックス』などが含まれています。前知事の時代からすでにこうした取り組み自体はありましたが、斎藤知事が就任した2021年度から急速に、仕組みを整備して、提携数を増やした。知事は特にスポーツ振興には力を入れているようで、昨年は大手自転車のメーカー『トレック・ジャパン』と新しく『スポーツ連携協定』を締結しています」
この公民連携は少子高齢化や人口減少などの社会課題を解決するために推し進められたものだ。しかし「百条委員会」の調査が進むにつれて、ある問題が指摘されている。
「内部告発があってから、知事のSNSに『アシックス』のロゴが入った服を着ている写真が50回以上投稿されていることについて『PRではないか』とインターネットを中心に話題となった。企業とは関係ない公務やイベントの際も着ていて、着用している服が同社から贈られたものかどうかが注目されている。ある県議は『県内には他のメーカーもあるのに、バランスが悪い』と公平性について批判を述べていたようです」
寝耳に水のアシックス「協定については、今後検討していきます」
兵庫県に本社を置くアシックスが同県と協定を結んだのは2022年12月。この協定は“自分らしく生きられる”などの社会像を掲げた県政の基本指針「ひょうごビジョン 2050」と同社の目指すビジョンが一致したことから実現したものだ。パリ五輪でも注目され業績も絶好調の同社だが、知事に疑惑が浮上してしまった格好だ。
知事のSNS投稿について同社に聞くと、「イベントや公務で着用いただくものとして、県に対してシューズ・ウェアを提供しています。兵庫県と確認したうえでの業務上正当な提供であると認識しています」(広報部)としたうえで、疑惑についてはこう回答した。
「知事に関する一連の件については、『百条委員会』など正式な場で説明と事実確認が行なわれるべきだと考えます。協定の継続については、今後検討していきます」(同前)
この先、アシックスはどういう対応をするのだろうか。
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引用元: ・【兵庫】「知事は動く広告塔」斎藤元彦知事に商品提供の地元大企業アシックス「協定継続については今後検討していきます」 [Ailuropoda melanoleuca★]
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