職場の近くに住む――その思想は、都市部における住宅選びの根底を長らく形作ってきた。かつては日々の身体的・時間的負担、いわゆる痛勤を軽減することが、居住地選択における絶対的な基盤とされてきた。
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だが、出社という行為の持つ意味合いは変わりつつある。毎日決まった時間に向かう義務から、対面での議論や協働といった特定の目的を果たす局面へとシフトした。テレワークの普及が労働者の自律性を高め、時間や場所の制約が緩和されたことで、仕事の満足度は向上する傾向が見られる。企業が出社頻度を柔軟に運用するにつれ、毎日移動することを前提とした地理的な縛りは薄れ始めているのだ。
移動そのものの質も変化を遂げた。時間地理学の観点から見れば、人間の活動は空間と時間の中で連続した軌跡を描く。かつて耐える時間だった通勤は、交通機関の進化により生産的な時間へと転換された。
東海道新幹線における「Shinkansen Free Wi-Fi」の整備や、ビジネス客向けの「S Work車両」の導入もこれを後押しする。確保された座席と通信環境を備えた車内空間は、集中して業務をこなす時間やプライベートなひとときとして機能している。実際、JR東日本とJR東海のデータによれば、新幹線定期券の輸送量は2009(平成21)年度から2018年度にかけて拡大しており、日常的な移動手段として定着した様子がうかがえる。
ソース元
https://carview.yahoo.co.jp/news/detail/e702eb9906fceef8fe9a2bce6bf1984947965c06/
引用元: ・【生活】「東京で働き、静岡に住む」は今後広がるのか? 家賃差額「最大15万円」新幹線がつなぐ生活圏

