なぜ、知床の観光船は行方不明となったのか。
取材を進めると、きのうの運航には厳しい気象状況があったほか、この観光船は過去に2度、事故を起こしていたことがわかりました。
知床の雄大な自然のなかを走る小型クルーズ船。きのう、行方不明となった観光船「KAZUI」です。
2015年に撮影された映像では船の上に救命胴衣を着た観光客の姿も確認できます。
KAZUIはきのう斜里町のウトロを午前10時ごろに出発。
知床岬で折り返し、およそ3時間かけて往復する予定でした。
しかし、午後1時過ぎ、「カシュニの滝」付近で消息を絶ちました。
2005年に世界遺産に登録された知床。
海岸にはヒグマが姿を現し、迫力ある滝や荒波で削られた岩など手つかずの自然が残されています。
壮大な光景が眺められるクルーズは知床観光の定番でした。
気象庁などによりますと、きのう午後1時ごろの現場海域はおよそ3メートルの高波で風速16メートル以上の強い風が観測されていました。
このような気象条件から、地元の漁師もきのう、漁を見合わせたと話します。
(地元の漁師)「前日から行くのやめようという形。天候が悪いのが分かっていたので、風吹いてきて、風と波あれば仕事もままならない。安全操業するために見合わせていた。午後1時ごろは突風が吹いたりしてたはずなので、沖も相当吹いていた。波も結構ありました」
別の観光船会社の職員は運航するにはリスクがあったと指摘とします。
(別の観光船運航会社)「波は3メートルくらい。観光船にとってはそんな状態じゃ出られない。出るほうがおかしい。きのうの段階ではいくなと言ったけど行っちゃった」
(記者)「無線とか聞こえてきた?」
(別の観光船運航会社)「無線では浸水したと」
さらに。
(別の遊覧船運航会社)「あの船、過去2回事故起こしている。自分が見た感じだけど、船の前側が割れていた」
定員65人、小型観光船の「KAZUI」。国交省によりますと、去年5月には漂流物に衝突し、乗客3人がけがをしたほか、6月には座礁事故を起こしていたこともわかっています。
いまも懸命に続く救出活動。
これは、きのう網走沖の海面水温の予想図です。
半島付近は5度以下と低温で、沖合に向けてさらに水温が下がっています。
海の事故に詳しい専門家は、救出は困難を極めると指摘します。
(田川総合法律事務所 田川俊一弁護士)「ボートに乗って浮いていればともかく、海水に浸かっていれば3℃や5℃。あれ(救命胴衣)はね、半日や1日くらいは浮いているんじゃないかね、ライフジャケットつけていればね。何日間は無理でしょう」
なぜ、観光船は行方不明となったのか。一刻も早い人命救助と真相の究明が急がれます。
STV 4/24(日)「特番 知床観光船転覆」 4/24(日)14:53更新
https://www.stv.jp/news/stvnews/u3f86t00000dfoo6.html
※リンク先に動画あり
引用元: ・【知床沖遭難】北海道・知床沖観光船「前側割れていた」 小型クルーズ船はこれまでにも事故 [七波羅探題★]
当日は高波がガンガン当たってたらしおけど。
https://i.imgur.com/8X1fUPp.jpg
https://i.imgur.com/n4QOqPc.jpg
もしかして出港直前まで陸に上げてたのか?