新垣結衣の独立後の初仕事が「コード・ブルー」ではなく“衝撃作”映画「正欲」だった理由
新垣結衣(34)が来年公開予定の映画「正欲」に出演することが先日発表された。
直木賞作家、朝井リョウ氏の“作家生活10周年記念作品”の映画化で、新垣はショッピングモールで働く契約社員を演じる。共演するのは検察庁に勤める小学校不登校の子を持つ検察官を演じる稲垣吾郎(48)。初共演となるふたりの対照的な化学反応が楽しみである。
芸能関係者の間では、昨年5月に「レプロエンタテインメント」(レプロ)から一部マネジメント契約を継続しながらも、個人として活動していくことを発表した新垣が、独立後どんな仕事を選ぶのかが注目されていた。
レプロ在籍中は、基本的にまず事務所が新垣のイメージに沿う仕事を選び、その上で本人と話し合いの場を持ちながら活動を決めていたといわれていた。
言い方を変えれば、新垣が興味を持ちそうな作品があったとしても、事務所が彼女のイメージ(売り方)にそぐわないと判断すれば本人が目にする前に却下されることもあったということだろう。
■事務所の方針と新垣のやりたい仕事のギャップ
新垣に限らず、ある程度力をつけてきたタレントたちが、自分の本当にやりたい仕事と、事務所が方針として推す仕事とのギャップに悩むというのは芸能界では多々あることだ。
実際、芸能界での新垣は、その絶大的な好感度の高さと裏腹に、テレビや映画の出演本数は基本1年に1作品というのがこれまでのルーティンで、そこには新垣と所属事務所とのせめぎ合いのような空気が透けて見えるようだった。
ちなみに、今年話題になったNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の“八重姫”と、映画「GHOSTBOOK おばけずかん」の代替教師役は、新垣の独立以前に契約した仕事だと解釈されている。
小栗旬(39)扮する北条義時が気を休められる唯一の家庭をしっかりと守り、“おかえりなさい”と常に笑顔で迎えていた八重は、愁いを帯びた演技の裏で「これでレプロと契約したテレビドラマは最後……」という思いを噛み締めていたのかもしれない。
「正欲」の映画化が発表されるまで、新垣は「コード・ブルー」関連の続編を独立後の初仕事に選ぶのではないかと、まことしやかに囁かれていた。2018年に公開された劇場版の興行収入が93億円を超える超ヒット作品だったことも根拠のひとつとされていた。
しかし、フタを開けてみれば、ガッキーが実際に選んだのは「正欲」。出版元「新潮社」の言葉を借りれば“いびつで孤独な魂が、奇跡のように巡り遭う”衝撃作と評価されることが多い作品だ。新垣がスポンサーを意識したタレントのイメージや作品の規模にこだわらず、女優として関わりたいと自ら選んだ作品なのだろう。そんな強い意志が感じられる。
もうひとつ、注目すべきはこの映画の配給会社「ビターズ・エンド」だろう。これで、複数のテレビや映画のプロデューサーらが新垣にアプローチをかけても良い返事がもらえなかった理由のひとつが理解できるような気がした。
今年3月の「アカデミー賞」で国際長編映画賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」、19年の「カンヌ国際映画祭」でパルムドール、「アカデミー賞」で最多4部門を受賞した「パラサイト 半地下の家族」の配給元でもある同社は、今、世界の映画シーンで飛ぶ鳥を落とす勢いがある。
新垣が女優としてリスタートを切る作品の強い味方がこんな勢いのある配給会社なら、世界のマーケットを視野に入れた彼女の大きなモチベーションになる可能性もあるだろう。
お互いの仕事をリスペクトしているだけに口に出して言うことはないだろうが、妻の夢と希望が混じり合った勇気ある決断に夫・星野源(41)の心の中の称賛の声が聞こえてきそうだ。
引用元: ・【芸能】新垣結衣の独立後の初仕事が「コード・ブルー」ではなく“衝撃作”映画「正欲」だった理由 [冬月記者★]
女優も大変だわな