「ハーフですか」　不適切な職務質問、21年に6件　警察庁

警察庁によると、警視庁と神奈川県警が2件ずつで、宮城県警と大阪府警が各1件だった。

警視庁では職務質問をした際、相手側に「外国人が車を運転しているのは珍しい」「ドレッドヘアでおしゃれな方が薬物を持っていたことがあるので声をかけた」などと話していた。神奈川県警では車両検問で「ハーフですか」と聞いたケースと、人身事故の当事者の氏名にカタカナが入っていたことから外国人と思い込み、在留カードの提示を求めた場合があった。

大阪府警は「何人（なにじん）ですか」、宮城県警では「目鼻立ちがはっきりしていて、海外からの方やハーフの方なのかと間違えた」などと語りかけていたことが確認された。

警察庁は6件について、いずれも「人種や国籍などへの偏見に基づく差別的な意図は持っていない」としているが、関係した警察官に上司を通じて指導した。全国の警察に対しても今年10月、指導の徹底を指示したという。

レイシャルプロファイリングを巡っては、21年12月に在日米国大使館が「レイシャルプロファイリングの疑いがある事案で日本の警察から職務質問を受けたとの報告があった」とツイッターに投稿。国会で実態把握を求める声が出たことなどから、警察庁が今年4月から全国の警察に寄せられた苦情や相談などを調査していた。【松本惇】

毎日新聞　2022/11/16 18:41（最終更新 11/16 18:42）
https://mainichi.jp/articles/20221116/k00/00m/040/243000c