【新潟】粟島浦村役場で職員不足　県が村の総務課長として職員を派遣　年度途中で市町村に職員を派遣するのは異例

新潟県の粟島浦村で役場の職員不足のため、県が職員を派遣することになりました。年度の途中で県職員が市町村に派遣されるのは異例だということです。

日本海に浮かぶ粟島。粟島浦村の役場が直面している深刻な問題があります。「慢性的な職員不足」です。

〈粟島浦村・総合政策室　荘司緯幸さん〉
「現状としましては、１人が複数の仕事をかけ持っている状態なので“定員は欲しい”と私の方では考えてはいるんですけど。島という環境上、（職員が）なかなか集まらないというのも現状の一つではあります」

粟島浦村役場の職員は定数１７人ですが、実際はことし７月１日の時点で休職者を除いて職員は１４人。今後さらに退職者が出る見込みで、来年２月の時点で職員は１０人になります。

背景には、人口が少ないために島の外から移住してきた人を職員に採用していることがあります。家族の事情などで島を離れざるを得ないケースが多いということです。

〈粟島浦村総合政策室　荘司緯幸さん〉
「お父さんお母さんが高齢の方だと、介護のこともあるでしょうし…」

県は粟島浦村からの要請を受け、県の職員を“村の総務課長”として１２月１日付で派遣します。

〈県・総務部市町村課　落合秀也課長〉
「県から派遣する“総務課長”は市町村役場の体制の中で中枢の役割を担ういわば“要のポスト”です。総務課長が不在ということは役場の運営に支障をきたすということなどで、（県の職員を）派遣させていただく」

県と粟島浦村は、国などにも職員の派遣を求めています。