これについてホワイトハウスのアンドリュー・ベイツ報道官は、トランプ氏のコメントは「この国の魂を滅ぼす、受け入れがたいものだ」として、「自分が勝った時だけアメリカを愛するというわけにはいかない」と述べた。
ベイツ報道官はさらに、トランプ氏の発言は「広く誰もが非難すべきだ」とした。これは、共和党幹部がこれまでのところ、トランプ氏の発言を非難していないことを念頭に置いたものと思われる。
ほかにも複数の民主党関係者が、トランプ氏を非難しない共和党関係者を批判した。エリック・スウォルウェル下院議員(カリフォルニア州選出)は、今回のトランプ氏の発言を非難しない共和党員がどうして「立憲保守」を名乗れるのかと問いただした。
トランプ氏のコメント投稿の数時間前には、2020年大統領選の直前に米大衆紙ニューヨーク・ポストが伝えたジョー・バイデン大統領の息子ハンター氏に関する報道について、当時のツイッター社が話題拡散を制限すべきか社内で検討していたという内容が、ツイッター上で連投されていた。
2020年10月のニューヨーク・ポスト記事は、ハンター・バイデン氏のものとされるラップトップがデラウェア州の修理店に持ち込まれたことをきっかけに、その修理店オーナーがハードディスクをトランプ氏の顧問弁護士だったルディ・ジュリアーニ氏に提供したというもの。そのハードディスクから、ハンター氏の不安定な私生活やビジネス関係があらわになったという内容だった。
ツイッターは当初、ハッキングや盗難で得た情報の流布を認めないという会社の方針から、この記事の拡散をブロックすると決めた。今回リークされた社内メールから、当時のスタッフが会社の決定に混乱したり反論したりする様子がうかがえる。
当時のツイッター社内のこうした資料について、BBCはその内容を検証できていない。米著述家マット・タイビ氏が2日夜、コンテンツ配信プラットフォームに「サブスタック」に掲載し、ツイッターで内容を連投した。
ツイッターの所有者、イーロン・マスク氏は11月24日、この話題についてツイッター社内の情報を公開する方針を示し、「世間の信頼を回復するために必要なことだ」と書いていた。さらに3日にはツイッターのライブ配信機能「スペース」で自分の判断を弁護したものの、「法的なリスク」もあるかもしれないと認めた。
マスク氏は、「白紙に戻してやり直すために、すべての情報を洗いざらい公開するだけだ」と述べた。さらに、「もやもやした空気を払って、本当は何があったのか世間に知ってもらうこと」に比べたら、法的なリスクは「それほど心配ではない」とも話した。
トランプ氏は11月15日に、2024年大統領選に出馬すると発表。現時点では、共和党の候補指名レースの先頭にいる。マスク氏は同19日、トランプ氏のツイッター・アカウント凍結を解除した。
トランプ氏は11月22日には、ホロコーストを否定する白人至上主義者として有名な人物を、フロリダの自宅兼リゾート施設「マール・ア・ラーゴ」に迎え入れ、夕食を共にしており、これは民主党だけでなく共和党幹部からも厳しく非難された。
これについてトランプ氏は、その人物がやってくるとは知らず、ラッパーのカニエ・ウェスト氏が連れてきただけだと説明している。ウェスト氏はこの後、自分も2024年大統領選に出ると発表した。ウェスト氏はユダヤ差別発言を繰り広げ、アドルフ・ヒットラーを尊敬しているなどと公言したことから、ツイッターにアカウントを凍結された。
(英語記事 Trump’s call for ‘termination’ of constitution condemned)
BBC NEWS 1時間前
https://www.bbc.com/japanese/63856036
引用元: ・【アメリカ】トランプ氏、憲法の「終了」を主張 米政府は非難 [Ikh★]