公開直後の時点では、愛国主義に酔った中国ネットユーザーらを中心に、この爆撃機をあざけるコメントが多数ありました。「カネがなくてB2の縮小版を作った」「航続距離が短くて搭載量も半分に過ぎない」などのコメントです。「人民日報」の姉妹紙「環球時報」は、社説で「人民解放軍と14億中国人民の強い意志という鉄壁の要塞(ようさい)の前では、軽く墜落する紙飛行機となるだろう」と雄弁をぶったこともありました。
■中国の専門家「あざけっている場合ではない」
その後、B21の先端性能が一つずつ伝えられると、雰囲気は正反対のものに変わりました。ある軍事評論家は、ウィーチャット(メッセンジャーアプリ、中国版LINE)に分析動画をアップロードして「あざけっている場合ではない。大変な性能の爆撃機」と言っていましたね。
人民解放軍の大校(上級大佐もしくは准将に相当)出身という、中国中央テレビのある軍事評論家は「B21はB2やF22に比べ、ステルス性能がさらに向上しており、あらゆる方向からの全ての波長のレーダーを避けることができる」とし「維持・保守も容易なだけに、米国本土ではなく最前線に配備されて出撃回数も大幅に増えるだろう」と語りました。これまで中国が「ステルス機を捉えられる」と自慢して来たメートル波レーダー、量子レーダーなどでも捕捉が難しいこともあり得るのです。
B21が恐ろしい理由は、とにかくステルス性能に優れていて、中国の防空網が無力化されかねないからです。
米国の空母機動部隊に対応する中国の戦略を、よく「接近阻止・領域拒否(A2AD)」と呼びます。人工衛星や早期警戒機、イージス艦、地上レーダーなどで網のように監視ネットワークを構築し、空母機動部隊の動きを把握して、有事の際には「空母キラー」と呼ばれるDF21やDF26Dミサイル、極超音速ミサイルDF17などを降らせて接近を阻止するというものです。こうなると、台湾海峡で武力衝突が起きても空母機動部隊が出動するのは容易ではありません。
■中国に合わせて作られた戦略爆撃機
B21は、このように幾層にもなっている中国のレーダー網を突破するため、ステルス性能を大幅に引き上げました。ステルス性能のために機体のサイズをB2の8割にまで縮小し、排気口や吸気口も赤外線センサーに捕捉されないように設計したといいます。
B21は、米国がB2以来34年ぶりに披露した戦略爆撃機です。その間に開発された新しいステルス技術をB21に大挙適用しました。オースティン国防長官は、自信たっぷりに「最先端のレーダーでもB21を捕捉するのは容易ではないだろう」と語りました。
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※関連ソース
【動画】米空軍、新型の戦略爆撃機「B-21」を初披露 毎日新聞
https://www.youtube.com/watch?v=WxQwoa4Znq8
引用元: ・【朝鮮日報】紙飛行機とあざけったが…米次世代ステルス爆撃機B21登場の衝撃にうろたえる中国 [1/2] [ばーど★]