日本政府が電動化から方針転換!? 経産省の副大臣が水素や合成燃料など、次世代エネルギーへの支援を明言
https://young-machine.com/2023/01/06/417848/
2023/01/06 ヤングマシン(マツ)
2035年に「乗用車の100%電動化&純ガソリン車の販売禁止」を掲げる日本政府に対し「それではカーボンニュートラル(脱炭素化)は達成できない。選択肢が必要だ」と訴え続けてきた日本自動車工業会。その声が徐々に届きつつあるようだ。岸田首相は“自動車のカーボンニュートラルの選択肢”について何度か言及しているが、今回は経済産業省の太田房江副大臣が「(日本のモビリティの脱炭素化には)水素や合成燃料も大変重要。大胆な支援を行い、あらゆる選択肢を追求する」と発言。バッテリーEV一本槍と思えた、日本のカーボンニュートラル政策に変化の兆しが見えてきた?
●文:ヤングマシン編集部(マツ) ●外部リンク:一般社団法人 日本自動車工業会
https://www.jama.or.jp/
政府内の共通認識が「バッテリーEV一択では難しい」になりつつある?
太田副大臣による“水素や合成燃料への支援”という発言は、1月5日に日本自動車工業会(自工会)など5団体で共催された「令和5年 自動車5団体 新春賀詞交歓会」にて、自工会の豊田章男会長のメッセージを受ける形で登壇した際に述べられたもの。具体的には以下のような発言だった。
「GX(グリーントランスフォーメーション)に向けては、2035年までに乗用車の新車販売で電動車100%と申し上げていたが、これは多様性をしっかりと骨格にしていくという意味。車両の購入や充電、水素インフラの整備、蓄電池の製造、重要サプライヤーの業態転換など、補正予算を含み、昨年の2倍以上の予算を計上して歩みを進めていく。水素や合成燃料などの開発も大変重要。これと併せて大胆な支援を進めていき、あらゆる技術の選択肢を追求していく(太田房江・経産省副大臣)」
GXとは温室効果ガスを発生しないクリーンエネルギー中心の社会への変革で、カーボンニュートラルとベクトルは同じと言っていいだろう。日本政府は2021年の菅内閣時代に“2035年に乗用車の100%電動化、純ガソリン車の新車販売禁止”を掲げているが、実はその後を継いだ岸田首相は数回に渡って「自動車のカーボンニュートラル実現には選択肢が重要」と言及しており、グリーンイノベーション基金を活用した次世代電池やモーター、そして水素や合成燃料の開発推進も表明している。
今回の太田副大臣の発言は、そんな岸田首相の過去の発言を踏襲したものと言え「カーボンニュートラルには選択肢が必要。バッテリーEVの一択では厳しそうだ…」という考えが内閣の共通認識となりつつあることを示唆している。ともあれ、政府関係者が水素や合成燃料に言及し、それらの新エネルギーを支援すると述べ、さらには脱炭素のあらゆる選択肢を追求する…などと発言する機会が増えていることに注目したい。
ご存知の方も多いと思うが、豊田会長は「カーボンニュートラルに選択肢を」と、バッテリーEVを前提とした電動化政策や世論に異を唱え続けてきた。風力や水力など自然エネルギーで電力をまかなえる国はともかく、火力発電が現状で7割を占める日本において、バッテリーEV一択はカーボンニュートラルの解決策にはなり得ない。内燃機関やハイブリッド、水素や合成燃料、そしてもちろんバッテリーEVも含め、あらゆる選択肢を揃えて適材適所で活用することが最適解であり、それが550万人が従事する日本の自動車産業を守ることにも繋がる…と再三にわたって訴えている。
しかも海外勢はこの“バッテリーEV前提の電動化”という大転換に乗じて、日本からモビリティの覇権を奪おうと画策しているフシすらある。自動車産業は日本の基幹産業だから、それを許してしまえば日本という国の没落に繋がる…と、自工会は強い危機感を持っているのだが、モビリティに疎い政治家やメディアは“バッテリーEVこそカーボンニュートラルの最適手段”という、海外主導の考え方を真に受ける風潮が強かった。豊田会長はその危険性を何度も訴えてきたわけだが、それがようやく、やっとのことで政府に届きつつあるというわけだ。
「今年がダメなら日本に未来はない」豊田会長の檄文
(略)
※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。
引用元: ・日本政府が電動化から方針転換!? 経産省の太田副大臣が水素や合成燃料など、次世代エネルギーへの支援を明言 [少考さん★]
カーボンニュートラルは目的であって、火力発電依存するエセEV化は単なる通過点ですからね、
水素社会もSDGsの有力なファクターです。
ムダなバラまきを止めればいいだけだよな
岸田「ばらまくために増税します。公務員の雇用は守ります。」
次世代エネルギーはその国のインフラ次第だからカスタマイズ可能な開発をするしかない