【コロナ感染１年後を調査】「半数以上に後遺症」味覚嗅覚の異常などは重症度に関係なく

（略）その結果、対象者のうち半数以上（５６％）の人に、少なくとも１つ以上の後遺症状が残っていることが明らかとなりました。

無症状者や軽症者では、５２．９％で症状が残り、倦怠感や抜け毛、集中力・記憶力の異常、睡眠障害が多く残りました（１０％以上）。比較的重症の人では５７．５％で症が残り、状倦怠感、呼吸困難感、味覚障害、抜け毛、集中力の異常、記憶力の異常、睡眠障害、関節の痛み、頭痛が多く残っていた（１０％以上）ということです。

つまり、『倦怠感』や『味覚・嗅覚の異常』『抜け毛』『睡眠障害』などは、新型コロナウイルスに感染した際の重症度と関係なく後遺症状が残ってしまう可能性があることが明らかになったとしています。

研究チームは後遺症状と患者の危険因子（患者の背景・持病・血液検査値）についてロジスティック回帰分析を実施して関連を調べました。

その結果、１：コロナの重症度が重いほど『喀痰、胸痛、呼吸困難感、咽頭痛、下痢』の後遺症が強く関連しました。また、２：男性であるほど『咽頭痛や喀痰』、女性であるほど『頭痛や目の充血、睡眠障害』が強い関連に、３：高血圧と『咽頭痛』に、低血圧と『下痢と胸痛』に関連が見られました。

こうしたことから研究チームは、「重症化リスクが低い人であっても、新型コロナウイルスの感染に注意する必要がある」と話しています。研究成果は、国際学術誌『ＳｃｉｅｎｔｉｆｉｃＲｅｐｏｒｔｓ』にオンライン掲載されたということです。

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