2023年2月21日
19日にロンドンで行われた第76回英映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)賞の受賞式で、受賞者が全員白人だったことが批判を呼んでいる。
今年の英アカデミー賞では、候補者の多様化が注目されていた。俳優部門の候補者の40%近くが、民族的マイノリティーに属していた。
しかし、受賞式で名前を呼ばれた49人全員が白人だった。
英アカデミー賞は2020年に俳優部門の候補者20人全員が白人だったことが批判されて以来、改革を行っていたとしていた。
今年の英アカデミー賞では、第1次世界大戦を題材にしたドイツ語映画「西部戦線異状なし」が7部門を受賞。俳優部門では、「TAR/ター」のケイト・ブランシェット氏と「エルヴィス」のオースティン・バトラー氏が、主演賞をそれぞれ獲得した。
「メディア多様性のためのサー・レニー・ヘンリー・センター」のマーカス・ライダー顧問は、今回の英アカデミー賞の結果は「非常に残念なもの」で、この10年で「実質的な変化が全くない」ことの表れだと述べた。
「10年前の2013年、(英俳優)レニー・ヘンリー氏はBAFTAテレビ賞について『今夜は(勝者が)全員白人』と言い、新聞の一面を飾った」
「それから、私や他の多くの業界人が相談を受け、受賞プロセスに120の変更を加え、少数派グループから新会員1000人を加えるなど、大規模な見直しを行った。だが残念ながら、最終結果には実質的な変化がないままだった」
その上で、受賞式のような式典に注目するのではなく、これは「構造的な人種差別におかされている」映画業界全体の問題の「氷山の一角」だと認識するべきだと指摘した。
映画・テレビ評論家で、BAFTAで短編映画の審査員を務めたアシャンティ・オムカル氏は、受賞式や受賞者の集合写真を見た後に「とても動揺した」と語った。
「司会を務めたアリソン・ハモンド氏だけが、あの場にいるグローバル・マジョリティー(訳注:世界人口の過半数を占めるとして、有色人種を指す言葉)だった。だが彼女は受賞者ではなく、レッドカーペットの彩りになったり、演奏したり、賞のプレゼンターを務めたりする、あの場で働く1人に過ぎなかった」
「これは時代に逆行するもので、本当の意味での構造改革ではなく、見た目をとりつくろうためだけのステップに思えた」
オムカル氏は、受賞者全員が受賞に値するとしながらも、近年の進歩をよそに、投票権を持つ会員たちが「以前の投票の仕方に戻っているのではないか」心配だと述べた。
「そう思って、正直言ってとても悲しかった。とてもショックだった」と、オムカルさんはBBCに話した。
作家・批評家のレイラ・ラティフさんは英紙ガーディアンへの寄稿で、受賞式の夜には、「こういう賞は、多くの有色人種の仕事と存在から恩恵を受けているにもかかわらず、その人たちには決して賞を渡さないのだと、じわじわ不快感が迫ってきた」と書いた。
「受賞式が終わるころ、受賞者は全員白人だと次第に理解し始めたころには、BAFTAのチームが頭を抱えるのが実感できる気がした。またソーシャルメディアが大荒れに荒れると、BAFTAの担当者は覚悟したはずだ」
「改革完了ではない」
BAFTAは受賞者に多様性がないことについて、取材へのコメントを控えたものの、2020年に改革を実施したと指摘した。少数派グループに属する会員を増やしたほか、会員が投票する映画一覧を全て閲覧できるようにしたという。
BAFTAのクリシュネンドゥ・マジュムダル会長は、受賞式前に米紙ニューヨーク・タイムズの取材を受け、「条件を平等にしたい」と語った一方、選考は「実力に対する評価でなくてはならない」とも述べた。
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写真
第76回英アカデミー賞の受賞者らの集合写真。
白人でないのは、共同司会を務めたアリソン・ハモンド氏(右から3人目)だけだった
https://i.imgur.com/D0ic8au.jpg
https://i.imgur.com/KkAuqb9.jpg
引用元: ・【芸能】今年の英アカデミー賞、受賞者全員が白人 改革に疑問の声も [muffin★]
何でもかんでも「差別」を矛にして突っつくのは止めて欲しい
https://youtu.be/YT0Qhyv3pjo