引用元: ・【所信聴取】出口言及は時期尚早、「紙が金庫にあるわけでない」-内田日銀理事 [エリオット★]
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氷見野良三氏(24日、衆院議院運営委員会)Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
一方、氷見野氏は、「現在の状況と見通しからすれば、現在の日本銀行の政策は適切であり、金融緩和により経済を支え続ける必要がある」との考えを表明。金融システムの安定については、現在具体的に懸念のある状況ではないとしながらも、不均衡や脆弱(ぜいじゃく)性がどこかに潜んでいないか、注意深くモニタリングしていく必要があると述べた。
物価の基調が目標とする方向に沿っているかどうかの判断には、賃上げ率が非常に重要とした上で、名目・実質の賃上げ率のほか、設備稼働率の状況などさまざまな要素も見ていくと語った。「何かの指標で分かりやすいものがあれば良いが、総合的に見ていくしか良いやり方は今のところない」としている。
金融のグローバル化進展に伴い市場の動きがコントロールしにくくなっており、「投機的な動きとそうでない動きを区別することが非常に難しい」と指摘。投機マネーへの対応を非常に難しい課題として挙げ、「対応策の効果と同時に市場機能、市場の流動性を損なう可能性の両方を見ながら対応を工夫していく必要がある」と語った。不測の動きには対応が必要との認識も示した。
次期総裁に就任する見通しの植田和男氏については「世界の非伝統的金融政策のパイオニア」とし、新体制では「そうした面で、できることがいろいろあるのではないか」と語った。
□氷見野氏の他の発言
●基調的な物価動向、物価安定の目標に向かって進んでいく芽のようなものも見られる
●物価目標の安定的・持続的な達成が見込める段階で具体的な議論に入っていく、いろいろな展開に応じた対応の準備必要-出口
●金融緩和の効果は、経済におけるイノベーションや競争力、生産性への取り組みと組み合わせてこそ力を発揮