ＴＰＰを担当する後藤経済再生相は会合後の記者会見で「環太平洋にとどまらず、自由貿易を促進していく上で非常に大きな意義がある」と述べた。
７月にニュージーランドで開かれる予定の閣僚級会合で協定に署名し、各国の手続きを経て正式に決まる見通しだ。

英国のスナク首相は声明で「ＴＰＰ参加は、欧州連合（ＥＵ）離脱で得た自由がもたらす真の経済的利益を示すものだ」と強調した。

英国の加盟で、ＴＰＰ加盟国の国内総生産（ＧＤＰ）の割合は１２％から１５％に拡大する。
マレーシアなど英国と経済連携協定（ＥＰＡ）を結んでいない国にとって貿易の拡大が期待される。日本は２１年に英国とＥＰＡを締結している。

ＴＰＰは関税の引き下げ・撤廃だけでなく、投資やデジタル分野のルールでも企業の自由で公正な活動を促進する「２１世紀型の通商ルール」と位置づけられている。
１０年に米国やシンガポールなど８か国で交渉が始まり、日本は１３年に加わった。

１６年２月には米国を含めた１２か国が協定に署名したが、１７年に就任したトランプ前米大統領が自国産業に悪影響を与えるとして離脱を表明。１８年１２月に米国を除く１１か国で発効した。

英国は２０年のＥＵ離脱後、欧州以外との関係を強化しており、２１年２月にＴＰＰに加盟を申請した。６月から日本を議長国とする作業部会で加盟交渉が進められていた。
中国と台湾、エクアドル、コスタリカ、ウルグアイも加盟を申請している。

読売新聞　2023/03/31 13:13
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230331-OYT1T50081/

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