Apr. 04, 2023, 08:30 AM
「貯金するインセンティブがなくなって」
取材に応じた大手証券会社に務めるコウスケさん(仮名、29歳)は、イタリアのボッテガ・ヴェネタのオレンジ色のニットを身にまとい、腕にはタグ・ホイヤーの腕時計を身につけながらそう語る。
実は今、コウスケさんのようにラグジュアリーブランドを購入する「若い世代」が増えている。
大丸松坂屋百貨店の広報担当者は、
「少し前まではお得意様(外商顧客)は60代以上が多かったが、Webでの申し込み受付などの取り組みの結果、30~40代の富裕層が急増している。神戸で実施したルイ・ヴィトンのポップアップストアも、富裕層に限らず若い層も多く来店いただいた」
と変化を口にする。
2022年度の売り上げが開業以来過去最高を記録したと発表したGINZA SIXは、好調要因の一つにラグジュアリーブランドの牽引を挙げた。特に、20~40代の男性の客単価が伸長したという。
過去最高売り上げを報告するGINZA SIXのリリース文。男性20代~40代が伸長したと報告している。
ラグジュアリーブランドは財布が10万円台程度から、バッグは30万円以上がざらだ。さらに、生産コストの高騰や円安の影響で値上げも相次いでいる。品質の高さはあるにしても、高価なブランドをなぜ買うのか。過去1~2年以内に購入した20代に聞くと、高価な購入品とは裏腹に、消費に対する堅実な考え方が見えてきた。
貯金するインセンティブがない
冒頭の大手証券会社で働くコウスケさんは、文京区の賃貸に一人暮らし。取材時に着ていたボッテガ・ヴェネタは、アウトレットで約8万円で購入した。タグ・ホイヤーは約80万円。半年前には、エルメスのブレスレット「シェーヌダンクル」をパリから取り寄せたという。
「資産運用的な観点も少しはありますが、基本は好きだから買っています」
昔からファッションが好きで、高校時代は古着屋でお気に入りのブランドを探した。ただ、年に約100万円を投じるようになったのは2年前からだ。
「それまでは仕事しかしていなかったんです。それこそ土日も働いていたので、服もあまり買っていなかった。保守的な家庭で育った影響もあってか、月に10万円ほどは貯蓄に回すようにしていました」
きっかけは、2020年に発売されたベストセラー『人新世の「資本論」』(著:斎藤幸平)を読んだことだという。
「この本を読んで、環境問題の深刻さを身近に感じました。本当にいつこの社会システムが崩れてもおかしくないんだと。金融の中心地ともいえる証券会社に勤めていると、その危うさが見えるんです」
この読書体験を機に、考えが変わった。
「大企業に勤めている自分がお金に困るような状況になってしまったら、他の同年代もそうなるはずです。そうしたら社会運動が起こって、政府が何とかすると思っています。だから、今貯金をして自分で備えることにあまり意味がないなと。未来のことよりも、今が幸せかどうかを大事にするようになりました」
引用元: ・【Z世代】20代がハイブランドを買う“現実的”な理由。「消費疲れ」「貯金意味ない」 [ぐれ★]
社会人でG-SHOCKとか付けてる知り合いみるとウンコ見る目で見下しちゃうわ俺
なんクリの時代に戻ったかな?