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高校で学ぶ主要理科4科目の一つ「地学」が、富山県内で存続の危機を迎えている。地質や天文、気象などを幅広く学ぶ科目だが、県立高校ではそもそも直近6年間で開講されていない。背景には受験の仕組みと専門的に指導できる教員の不足があるようだ。(吉武幸一郎)
専門教員 県内7人
「地学基礎」を学ぶ生徒たち。この日は大気の循環に関する授業が行われた(昨年12月、県立富山南高校で)
地学の学習内容は「固体地球」「岩石・鉱物」「大気・海洋」など。人類の居場所である地球と密接な関係があり、理科のほかの科目と比べても日常生活に近い。高校では、基礎的な内容を学ぶ「地学基礎」(2単位)と、「地学」(4単位)に分かれている。
県教育委員会によると、県立高校全39校のうち、今年度「地学基礎」を開講しているのは20校だが、「地学」は0校。ほかの理科科目の物理、化学、生物はいずれも30校以上(昨年度)で開講していた。
理由を県教委に尋ねると、正式回答は「各校は育成を目指す資質・能力や生徒の特性などを踏まえて次年度の課程を編成している。それらを踏まえて開講がなかったと考えている」だった。
そもそも、地学を専門にしている高校教員は少ない。教員らで組織する研究部会のうち、地学に所属する教員は7人のみ。関係者は「地学専門の教員自体、とても少ないのに、中学校に配属されたり、ほかの教科に流れたりしている。現実的に人がいない」と嘆く。
高校生「受験に不利」
高校生の目線ではどうか、街で聞いた。県立高校の3年生は「受験を考えると、地学は“使い勝手”がめちゃくちゃ悪い。進んで履修する人はいないのでは」と語った。
調べてみると、大学入試では理科の受験科目から地学が除かれていることが多かった。実際、1月の大学入学共通テストでは、全国の受験者約47万人のうち、同じ理科科目で化学は約18万人が受験したが、地学は1659人に過ぎない。
大手学習塾「富山育英センター」でも、「受講生がいないので講座を設けていない」という状況だ。高校部の大和田裕・部長代理は「やはり理系の王道は化学や物理。地学は高校で開講されていないので、生徒も学ぶ選択肢がない。大学側も受験生がいないため、地学を受験科目に入れない。この状況は続くだろう」と分析する。
つながり学ぶ楽しさを
高校で授業自体がなく、学ぶ生徒も少なくなり、大学の受験科目から外され、将来の教員候補も減る――。この“負の連鎖”が生まれた原因はどこにあるのだろう。
富山大学都市デザイン学系の大藤茂教授(地質学)は現在の地学について、「結果の羅列で、横のつながりを感じないただの暗記科目になっている。面白いとは感じられない」と、カリキュラムを見直す必要性を指摘する。そのうえで「大地、海洋、大気はすべてつながっているように、地学にもストーリー性がある。受験の現状も理解できるので、ストーリー性から、学ぶ楽しさを知る教科として存続の道を探るべきでは」と提案している。
引用元: ・【教育】高校「地学」存続の危機、富山県立高では6年開講なし…受験生「使い勝手めちゃくちゃ悪い」 [七波羅探題★]
日本伝統の地理とか都道府県とか知っておくべきだろ中卒かよ
あと、雑学集科目なので物化と比べて点数が読みにくくて博打