為替相場が1ドル=1340ウォンを超えたのは、昨年11月28日以降約5ヵ月ぶりのことだ。
取りつけ騒ぎの可能性が提起された米ファーストリパブリック銀行から預金が多く引き出されたというニュースに、一時的にドル高が進むと、ウォン相場は激しく揺れた。
国際通貨基金(IMF)による通貨危機やクレジットカード事態、グローバル金融危機など、韓国経済が深刻な危機を迎える度に現れた
「1ドル=1300ウォン台の為替相場」が固着化する兆しを見せている。
最近、主要国通貨の中で特にウォン安傾向が強い。基準金利の引き上げが近いうちに終わるだろうという予測を受け、「キングドル」が弱体化する傾向なのにその傾向を見せる。
この1ヵ月間、ウォンはアジア11ヵ国のうち、フィリピンペソに次いで通貨安が大幅に進んだ。
同期間、ウォンより通貨安が進んだ通貨は、フィリピン・ペソと常習的な債務不履行国のアルゼンチン・ペソ、戦争を繰り広げているロシア・ルーブル程度だ。
「単独ウォン安」の原因の大半が、韓国経済の内部にあるというのがより大きな問題だ。
先進国のうち貿易依存度が最上位圏の韓国は、半導体や対中輸出の萎縮で昨年3月から貿易収支の赤字が続いている。
今年に入ってから4ヵ月足らずで発生した貿易赤字が、年間最大だった昨年の56%を超えている。
韓国銀行は、輸出萎縮で稼ぐドルが減ったことをウォン安原因の40%程度と見ている。
輸出の20%を占めていた半導体が低迷に陥り、隠されていた韓国経済の弱い基礎体力がそのまま明らかになった。
さらに、米連邦準備制度は、来月4.75?5.0%である基準金利を、さらに0.25ポイント引き上げるものとみられる。
景気低迷と家計負債の問題で、3.5%で2回連続据え置かれた韓国と米国の金利差が史上最大の1.75%に広がれば、国内に留まっていたドルはさらに早く流出しかねない。
リオープニング効果を期待していた中国経済の回復の遅れも、弱含みの原因に挙げられる。
1位の貿易相手国である中国人民元安が進み、同じ方向に動く傾向が強いウォン安に拍車をかけた。
ウォン安ドル高は、大きな危機の度に韓国輸出品の海外価格を下げ、輸出跳躍の足がかりとなった。しかし、今は適切に働いていない。
むしろ農産物・エネルギー・レアアースの輸入費用を高め、物価高で韓国人の生活を厳しくし、輸出競争力まで蝕んでいる。
強力な構造改革や未来型産業への果敢な投資で経済体質を変えなければ、ファンダメンタルの弱体化によってもたらされた今のウォン安から抜け出すことは難しい。
Posted April. 27, 2023 08:28, Updated April. 27, 2023 08:28
https://www.donga.com/jp/home/article/all/20230427/4117312/1
引用元: ・【東亜日報】 「単独ウォン安」、物価高で生活の質のみ悪化 [4/27] [仮面ウニダー★]
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