日本の福祉制度にあやかれる」などといった中国語の動画も拡散されているのだ。
一方で、家族も呼び寄せられる「経営・管理ビザ」を使って診療を受けるケースも散見され、
「横入りされる形で使われれば、保険診療制度そのものに大きな影響が出るのではないか」と危惧する声もある。(ジャーナリスト 姫田小夏)
● 経営・管理ビザを取得すれば、日本で医療が受け放題?
ー中略ー
最近、中国のSNSでは、ある動画が話題になっていた。日本の物件を扱う中国系の不動産会社が制作したもので、
日本の健康保険制度をPRし、日本への移住に関心を持たせる意図を含むものだった。
動画は日本人の高齢者が犬を連れて散歩をするシーンから始まり、各地の医療機関が映し出される。
中国人男性の声によるナレーションは、日本の健康保険制度を次のような内容で描写していた。
「50歳の移住ともなれば選択肢も多くはないが、日本には経営・管理ビザがある。会社を設立してこれを取得すれば、日本の福祉制度にあやかることができる。
海外で発生した医療費も日本で手続きすれば戻って来る。大きな病気も各種減免措置があり、毎年のがん検査も無料でできる…」
この動画が投稿された直後から、Hさんの元には中国人の友人から「この動画は本当なのか?」という問い合わせが相次いだ。
Hさんは「安い費用で高度な医療を受けられる日本の健康保険制度が、こんなに中国人に注目されていて驚いた」と語る。
ー中略ー
● 中国人の取得件数が増える「経営・管理ビザ」
中国人の間で注目されている経営・管理ビザとはどんなビザなのだろうか。
これは、外国人が日本で事業を起こし、経営や管理に従事する場合に発給される在留資格で、
簡単に言えば「500万円を投資して事務所を設ければ日本で社長になれる」といわれているビザだ
(*筆者注:厳密には資本金として500万円が要求されているわけではないが、この金額を用意すればビザ取得がスムーズに行くと言われている)。
経営・管理ビザの要件に該当すれば、業種に特段の制限はなく、中華料理店や中華物産店の経営者にも経営・管理ビザが付与される。
しかし、長年にわたり経営・管理ビザの申請をサポートしてきた行政書士のI氏は「取得は大変難しい」と語る。
ー中略ー
また日本には、医療費の家計負担が重くならないよう、医療費が一定額を超えた場合、公的医療保険に加入している人を対象に、
その超えた額を支給する「高額療養費制度」がある。中国では高度な医療にアクセスしにくい事情からすると、
今後中国人の間で、最高の医療を安価に受けることができる公的医療保険への関心がさらに高まる可能性がある。
冒頭で紹介したHさんからは、その後、次のようなメッセージが送られてきた。
「私の母は決められた国民健康保険料を生涯ずっと払ってきていますが、途中から日本に住んで、
低い負担割合でこれだけの医療を受けようという外国人がいるとすれば、それは“タダ乗り”にも見えてしまいます。
ただでさえ制度崩壊の危機にある健康保険制度ですが、次世代に残された人たちは背負いきれるのでしょうか」
日本の公的医療保険は加入者が安心して医療にかかれるように、普段からお金を出し合って互いに支え合う制度だ。
私たちは国民の義務として被用者保険や国民健康保険を含む公的な医療保険に加入しなければならないが、
Hさんは、経営・管理ビザを取得する外国人が増えれば、公平であるべき給付と負担がアンバランスになりはしないかと心配をしているのだ。
ー後略ー
全文はソースから
5/26(金) 6:02配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/969736fb03cf41cd0459dcb6091a639a89e313e1
引用元: ・【医療タダ乗り】 中国で話題、日本で会社作れば、、保険診療天国ニッポンの落とし穴 [5/26] [仮面ウニダー★]