2023/6/5 12:00 産経新聞
https://www.sankei.com/article/20230605-ZAIYCNWIVFN7XAP77XSDRUKUSU/
サクランボやトウモロコシなどブランド農作物の本格的な収穫期を前に、山梨県内で盗難被害の防止活動が本格化している。県内の農作物盗難は昨年、43件に上り被害総額は881万円。最新の監視装置の導入や防犯パトロール、ドローンによる夜間巡回など、懸命の防犯活動が続いている。
グレードアップ
「これまでのセンサーは侵入者に反応できない場所があった。畑全体をカバーできるのはありがたい」
JA南アルプス市が今年から新たに導入する果実盗難防止センサー。デモ体験したサクランボ農家の男性は、大幅な改善に驚いた。
新型センサーは親機と子機を組み合わせ、感知範囲を調整できる仕組み。果樹畑全体をカバーすると同時に、従来機ではしばしば生じていた畑外の道路の自動車を侵入者と誤って感知することもなくなる。さらに侵入感知を関係者へ電子メールなどで知らせる機能も追加し、異変への即時対応が可能だ。
JA南アルプス市は、収穫直前の畑に設置し、収穫が終われば次の農作物の畑に移すことで、順繰りに盗難対策を図っていく。
ドローンも活用
ブランドトウモロコシ「甘々娘(かんかんむすめ)」の収穫と出荷が始まった同県市川三郷町。JA山梨みらい、鰍沢署や県峡南農務事務所、地元の農家らによる畑のパトロールが始まった。トウモロコシの茎が、大人がすっぽりと隠れてしまうほど高く育っている中、警察犬も投入し、不審者侵入の形跡がないかも調べる。
畑の入り口には「特別警戒中」の看板が置かれ、そばには監視カメラ。近くの県道脇には防犯のぼり旗も掲げられ、監視体制をPRしている。
パトロールに参加した河野嘉彦署長は「窃盗犯を捕まえることも重要だが、しっかりとした防犯対策がなされていることを示し、農作物を盗むことを考えさせないようにする防犯が重要だ」と力を込めた。
今後は地域の建設業協会が協力し、サーモグラフィーカメラを搭載したドローンによる夜間巡回も始める予定だ。
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引用元: ・【山梨】ブランド農作物の盗難防げ 山梨、新型センサーや警察犬投入 [はな★]