シンガーソングライターの川本真琴が8月31日、「ビルボードライブ大阪」(大阪市北区)でライブをおこなう。
90年代後半に大ブレイクした彼女だが、若い世代には『るろうに剣心』の曲『1/2』、といえばわかるだろうか。しかし、川本真琴の凄さをどう説明すればいいだろう?
■ 当時から圧倒的なオリジナリティを放っていた川本
1996年に岡村靖幸プロデュースの『愛の才能』で鮮烈なデビューを飾った川本。
その後、『DNA』『1/2』といったシングルを次々にヒットさせ、1997年にリリースしたデビューアルバム『川本真琴』はミリオンヒットを記録。
キュートでスピード感のある独特のボーカルスタイルと個性の強いソングライティングは、既存のどの女性シンガーソングライターにも似ておらず、その圧倒的なオリジナリティから「女・岡村靖幸」とも呼ばれた。
今思えば、彼女の天性のソングライティングセンスと唯一無二のカリスマ性は、後の椎名林檎や大森靖子にも匹敵するものだった。
当時、透明感あふれるボーイッシュなルックスで男性からアイドル的な人気を集めていたことが、彼女の音楽を正当な評価から遠ざけた気もする(同じ頃にデビューした広末涼子といい、当時はピュアで中性的な女の子がブームだったのだ!)。
彼女自身、もともと大人しくメジャーでの活動に収まるような人ではなかったのだろう。
2000年以降はメジャーの場を離れ、自身の手で活動を展開。
スカートの澤部渡、三輪二郎、どついたるねん、神聖かまってちゃん・・・といった、ひと回り以上下の東京インディーズを牽引するアーティストと活発に交流・コラボレーションを繰り広げ、2019年には、銀杏BOYZの峯田和伸、七尾旅人、山本精一、豊田道倫といった一癖も二癖もあるミュージシャンを迎えたアルバム『新しい友達』を発表。その健在ぶりを見せつけた。
■ 「粗くてエモい」歌詞と瑞々しいポップネス
近年は「わたしの彼氏を取らないで」「サブスク考えた人は地獄に堕ちて」発言で、炎上キャラが先行。
川本真琴を聴いたことのない人には、その歌を聴くきっかけ自体がないのかもしれない。だが、いま改めて、彼女の90年代の音楽を聴いてみると、その時代を超越した瑞々しいポップネスにあらためて驚愕せざるを得ない。
「この瞬間を記録しておきたい」というヒリヒリするような衝動と儚さを真空パックした、感覚的だがストレートに突き刺さる歌詞。トイカメラで撮った写真のように、粗くてエモい。たった一人に向けたしゃべり言葉の歌は、令和の若者にも響くのではないだろうか。
今年7月にはテニスコーツの植野隆司とミュンヘン発新型ブラスバンド、ホッホツァイツカペレのメンバーを演奏に迎えたアルバム『ひかり』をリリース。
今回のライブはそのレコ発となる。
レーベルにもバンドにも帰属しない、ただの「川本真琴」以上でも以下でもない今の彼女が、「ビルボードライブ大阪」という空間でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。
興味は尽きない。8月31日・夜6時~、9時~の2部制。料金はサービスエリア7400円、カジュアルエリア6900円。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1a1aac0e5fd713108b7d8a67ab9e4c993ff18d72
https://i.imgur.com/65yu8c2.jpg
【動画】若い世代も知ってるはず『1/2』
https://youtu.be/Un4DxLaADvw
引用元: ・【音楽】今こそZ世代に聴いて欲しい、粗くてエモい「川本真琴」の音楽… 『愛の才能』『DNA』『1/2』 [jinjin★]
やっぱり桜だよな