コロナ後遺症は英語でも「ロングCOVIDコンディション」や「ポストCOVIDコンディション」などと呼ばれ、人によってはコロナ感染の長期的な影響や感染症後の慢性的な症状が数週間から数年間、続く場合があるという。
アメリカの医療事情は日本と大きく異なるので、まずはその話からしよう。
この国の医療費は日本に比べて驚くほど高額で、中でもニューヨークの医療費の高さは世界の中でも上位に入るほど。健康保険(こちらも高額)や、短期滞在者であれば海外旅行保険に入っていなければ大きな痛手となるだろう。
まず一般の初診料は150~300ドル(約2万2000円~4万3000円)ほどがかかる。
手術となるとさらに恐ろしいほどの金額になる。どのような病状で入院が何日間必要かによって異なるが、まず入院費用は平均期間4.6日で平均で大体1万3000ドル(約190万円)前後と言われる。
手術費用は天井知らずに跳ね上がり、もっとも一般的な手術で10万ドル(約1500万円)を超えるケースもある。アメリカで出産してもたった数日で退院するのは、そのような理由から。
日本は救急車の利用が無料だが、アメリカではこちらも高額だ。今年はさらに値上がりし、現在の全米平均は940ドル(約13万7000円)から、またニューヨークでは1400ドル(約20万円)近くという情報がある。
よって人々は滅多に救急車を利用することはない(余談だが昔、アナフィラキシーショックで瀕死の状態に陥った同居人から助けを求められたことがある。
その時もがき苦しみながら「救急車を絶対に呼ばないで」と念押しされたことがある)。
健康保険も高額だからこの国には無保険者も多い。また健康保険に入っていても内容はさまざまで、保険の内容が良ければ話は別だが、内容がそれほど良くなければ一般的にこちらの人は滅多に医者にかからない。
日本では風邪で医者にかかる人が多いが、アメリカの人は風邪くらいで医者にかからない。風邪を引いたらドラッグストアの風邪薬(日本の市販薬より強い)を飲んで、仕事を休んで静養する。
2020年3月に州内で初のコロナ陽性者が確認された時も、その患者は医者にかかるのではなく自宅での隔離を命じられた。以前CNN局の看板キャスターをしていたクリス・クオモ氏も、在職中にコロナにかかり、自宅隔離しながらリモートで仕事をしていた。
このような事例からもわかるように、感染拡大期でも、人々は重症患者でない限りは医者に診てもらうことなく自宅で療養し、パンデミックを乗り越えた。
安部 かすみ(NY在住ジャーナリスト/編集者)
https://news.yahoo.co.jp/articles/7cecbbc77fd0272928f6333716d1bc07a363adf8?page=1
引用元: ・【医療費が恐ろしいほど高額なアメリカ】人々はコロナ重症でない限りは医者に診てもらうことなく自宅で療養
自己負担8万程度で済んだ
高額医療費制度に助けられたわ