【グラフ】予期しない妊娠に関する相談件数、過去最多に
同意は夫婦やパートナー間でも大切だが、認識は広まりきっていない面もある。性暴力被害に詳しい弁護士や元養護教諭は「NOと言える関係をつくり、丁寧なコミュニケーションを」としている。
断りづらい雰囲気…自分を責めた
長野県の女性は20代で結婚。出産、家事育児、仕事への復帰と忙しく過ごす中で、元夫との性行為について悩むようになった。疲労などから女性が断ると元夫は不機嫌になり、体を押さえつけて強要することもあったからだ。徐々に自分より力が強い相手に抵抗することが怖くなり、離婚になれば経済的にも不安だと感じ断れなくなっていった。元夫が家事育児をほとんどしないことへの不信感も重なり、徐々に関係は悪くなった。
インターネット上に悩みを書き込んだこともあったが、「旦那さんがかわいそう」「夫婦なのに」などと女性を責めるコメントがつき、「やっぱり妻なら応じなければいけないのか」と落ち込んだ。友人にも相談できず疑問を持ったまま数年を過ごしたが関係は修復できず、5年ほど前に離婚した。
夫婦間でも「性的同意」が重要だと知った今、当時感じていた違和感を肯定できるようになった。女性は「当時は自分を責めていました。でも、性に対する考え方や状況は人それぞれ。夫婦やパートナー間でも性的同意は大切だと多くの人に知ってほしいです」と話す。
■気にするべきは「犯罪かどうか」ではなく「人間関係に及ぼす影響」
改正刑法では、不同意性交罪を、暴行・脅迫、アルコールや薬物の摂取、地位関係の悪用など8つの行為によって、相手を「同意しない意思を形成し、表明し、もしくは全うすることが困難な状態にさせる」こと、またはその状態に乗じて性交した場合と規定している。
この改正刑法によって性的同意が注目されたが、性暴力に詳しい川本瑞紀弁護士(東京)は、多くの人が考えるべきは「犯罪になるかどうか」ではなく、「同意がないまま性的な行為をすることが人間関係に及ぼす影響」だと指摘。
「性的接触はコミュニケーションの延長にあるもの。性的同意も、相手との関わりの中で大切なものなのだと知ってほしいです。夫婦やパートナー間でもそれは変わりません。別人格なのだから、相手の気持ちを尊重して」と強調する。夫婦間の場合セッ〇スレスは離婚原因になる場合もあるが、「一度断ったからすぐに離婚原因になる、ということではありません」とした。
川本弁護士は性的同意を確認する際のポイントとして、「NOと言えるタイミングをつくること」「NOと言えない状況でのYESには何の意味もないと理解すること」を挙げる。夫婦同士であっても、一方の社会的地位が高い・収入を支えている―などといった場合は相手が断りづらい可能性もある。そうした要素を互いがどのように感じているかも含めた関係性のバランスを自覚した上で「NOと言える関係性」をつくり、丁寧に同意を確認することが重要だという。
元養護教諭で、「川中島の保健室」を運営する白澤章子さん(長野市)は、「人間はひとりひとり違うし、同じ人でもタイミングによって感じることは違う。『自分だけの大切な体のことは自分で決める』というのは人の権利。よりよい関係をつくるためにも、パートナーであっても同意があるか確認するのは大切」と強調。妊娠・出産につながる可能性もあるため、避妊の有無も含めて同意を確認することが重要だとしている。
10/10(火) 10:33 信濃毎日新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/6dacf2fb56d19df332e88a6f70b2dc390da6592f
引用元: ・「夫婦なのに…」性行為を断ると不機嫌になる夫、妻は自分を責めた… 性的同意を考える [ばーど★]
体調が悪いとか生理とかなら理解できるが?