■学会から注意喚起
ポップコーンは比較的噛みやすいお菓子であることから、安全と思われる方も多いかもしれません。日本小児科学会における「傷害速報」(1)を紹介したいと思います。
食道や胃に食べ物が流れず気管支や肺のほうに入ってしまうことを「誤えん」、食べ物がのどに詰まって呼吸ができなくなることを「窒息」と言います。うまく噛んで飲み込むことができない乳幼児や高齢者では、比較的容易にこれらが起こります。
今回紹介されたのは、2022年12月、大型商業施設のゲームセンターに両親とともに訪れた1歳9か月の女の子に起こった事故です。
■未破裂コーンが気管支に
女の子は、人気キャラクターが描かれた自動販売機で購入した大きめのカップに入ったポップコーンを、母親が押すショッピングカートに乗りながら食べていたそうです(図1)。
女の子は、容器の底に残っていたポップコーンを食べようとして、容器を傾け一気に流し込んでしまいました。ポップコーンの容器の中には、直径6mm程度の球状の未破裂コーンが入っていました。この大きさの豆は、子どもの気管支まで入り込んでしまうことがあります。
女の子はむせ込みました。そばにいた母親が背部を叩打し、未破裂コーンを数個吐き出すことができました。しかし、次第に顔色が悪化し、反応がなくなってしまいました。
通りがかった一般人が心肺蘇生を開始し、救急車で病院へ搬送されました。
来院時、呼吸性アシドーシスという危険な状態にあり、すぐに気管チューブによって呼吸が補助されました。しかし、右の胸の動きがよくありませんでした。
検査の結果、右の気管支に未破裂コーンが詰まり、これが右肺の呼吸を妨げていることが分かりました。
すみやかに気管支鏡というカメラで摘出し、その後呼吸状態は安定しました。女の子は2週間あまりで無事回復しています。
■ポップコーン以外にも注意
今回、日本小児科学会では過去にも同様の誤えん事故が報告されていることを紹介し、「4歳未満の子どもにはポップコーンを与えないこと」を推奨しています。
大人でもお菓子のカップ等を傾けると異物を誤えんすることがあるため、少なくとも未破裂コーンは取り除いておくことが望ましいです。
以下全文はソース先で
10/18(水) 9:52
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/932c17aed1a6c0cbcf5fb75898ecf1137910af7a
引用元: ・ポップコーンによる子どもの窒息 小児科学会が注意喚起 [ばーど★]