【アルバータ大学研究】「タウリン濃度が低い新型コロナ感染症患者は症状がはるかに多く、入院する患者も多く、死亡リスクも高かった」

本日Cell Reports Medicineに掲載された研究で、研究チームは、どの新型コロナウイルス感染症患者が長期的な症状を発症するかを判定する予測検査を開発したと述べ、潜在的な治療法としてすでに承認されたサプリメントの臨床試験を提案している。

ギャビン・オーディット氏、主任研究者、ア大学医歯学部医学部教授、マザンコウスキー・アルバータ心臓研究所心機能クリニック所長
この研究は、新型コロナウイルス感染症の長期罹患者の体内で何が起こっているのかを理解するのに役立ち、将来的にはより良い治療法や検査につながる可能性がある」

研究チームは、急性新型コロナウイルス感染症で入院したアルバータ州の患者117人を追跡調査し、入院時と6か月後に血液サンプルを採取し、18か月間の臨床記録を調べた。

患者のうち55人は、新型コロナウイルス感染症後の重篤な症状、つまり長期にわたる新型コロナウイルス感染症を発症した。

研究者らは患者の血液を分析し、タンパク質や代謝物の変化、炎症の兆候を調べた。次に、機械学習を使用して結果をレビューし、20 個の分子で構成される予測モデルを開発しました。

彼らは、彼らのモデルが急性感染症からの退院後の有害な臨床転帰を83パーセントの精度で予測していることを発見した。

研究者らが患者間で発見した最も顕著な違いは、アミノ酸であるタウリンの血漿レベルにあった。

「タウリン濃度が低い患者は症状がはるかに多く、入院する患者も多く、死亡リスクも高かった」とオーディット教授は言う。「高レベルのタウリンを有し、血中の高レベルのタウリンを維持している患者は、進行中の症状がはるかに少なく、良好な状態でした。」

タウリンは肉や魚に含まれるアミノ酸の一種で、人間の肝臓でも生成されます。免疫系を含むいくつかの生理学的機能の調節に役立ちます。

オーディット氏は、ヒトにおけるタウリン補給の影響についてはさらなる研究が必要であると述べ、そのチームは現在、長期にわたる新型コロナウイルス感染症を最小限に抑えることができるかどうかをテストするために、新型コロナウイルス感染症患者を対象とした第3相臨床試験の開始に向けて動いているとしている。

オーディット氏は、タウリンがさまざまな長期にわたる新型コロナウイルスの症状を経験している人々に有益となるマルチシステム効果があることが証明されることを期待している。それまでの間、彼は忍耐を勧めます。

「患者は長期にわたる新型コロナウイルス感染症に対処するために、外出せず、高濃度のタウリンを摂取し始めるべきではない」と同氏は言う。

「タウリンサプリメントは比較的安全ですが、臨床試験からその証拠を得る必要があります」

https://www.news-medical.net/news/20231026/Newly-identified-amino-acid-may-play-key-role-in-predicting-outcomes-and-treatment-of-long-COVID.aspx

研究者らは、長期にわたる新型コロナウイルス感染症の予測と治療に重要な役割を果たす可能性のあるアミノ酸を特定した
https://www.ualberta.ca/folio/2023/10/researchers-identify-amino-acid-that-may-play-key-role-for-predicting-treating-long-covid.html

サプリメントの第3相試験が提案され、新しい診断ツールが検証される予定。