自宅で女性に抱きついたとする裁判　男性に無罪判決　(福岡地裁)

11/9(木) 18:30配信

自宅での助けを求め招き入れた女性に対し、抱きついたとして暴行の罪に問われていた無職の男性について、福岡地裁は無罪を言い渡しました。

女性の供述は、当時、「性的被害の恐れを抱いて誤認する心理状態だった」としています。

福岡市西区に住む無職の男性（５５）はことし４月、自宅で女性（当時２０歳）に抱きつく暴行を加えた罪に問われていました。

判決文によりますと、男性は当時、自宅前の駐車場で転倒し身体を痛めたため通りがかった見知らぬ女性（２０）に助けを求め、自宅で湿布を貼るなどの介抱をしてもらいました。

男性は「バランスを崩しただけで抱きついていない」などと否認していました。

９日、福岡地裁で行われた判決で福岡地裁の岡村康博裁判官は「被告がズボンと一緒にパンツを脱いだことなどの事情はある」としたものの、女性は、当時、「性的な被害にあうのではないかという緊張感で、被害的な方向に誤認しやすい心理状態」としました。

そのうえで「女性の供述は信用するに足りない部分がある」として男性に対して抱きついたとする暴行に関して無罪を言い渡しました。

福岡地検の細野隆司次席検事は「判決内容を精査し適切に対応したい」とコメントしています。