NFTは平たくいえば、デジタルで証明された所有権だ。主にコレクター性の高いデジタルアートなどについて、その所有権をネット上で売買。購入・売却履歴をブロックチェーン技術で記録し、現在の所有者を証明する。将来の値上がりを見込み、実体のないデジタル作品に巨額の値が付いた。
ブームが去ったいま、現状は厳しい。ビットコインやイーサリアムなど暗号通貨には復調の兆しが見えるが、NFTは一部をのぞきほぼ無価値になった。現在では全NFTの95%に値が付かない状況だ。かつては数多の種類が取引されていたが、現在では取引額の大半をたった2種のNFTが占めるまでに市場規模は縮小。復調の気配は見えない。
ジャスティン・ビーバーは3001番を2022年1月に購入。切ない表情のサルが目に涙を湛える作品だ。
当時130万ドル(当時のレートで1億5000万円)以上の価値があったが、NFT取引分析サイトのOpenSeaによると、現在寄せられている買い付けオファーは最大でも約5万8000ドル(現在のレートで830万円)に留まる。ドル換算で約94.5%の下落率だ。苦悶の表情で両目を潤ませるサルは、所有者の悲哀を象徴するかのようでもある。
サッカー選手のネイマールJrは2022年1月、ボアード・エイプのバリエーション違いである5269番を約49万6000ドルで購入した。現在の最大オファー額は7万7000ドル台で、購入時から約85%の下落率となっている。
米デジタルメディアのVICEは、Twitter(現X)上に残る史上初のツイートの取引事例を報じている。ツイートはTwitter社のジャック・ドーシーCEO(当時)によるもので、「just setting up my twttr(自分のTwitterアカウントを設定しているところ)」との短文だ。
このツイートの“所有者”となれるNFTが2021年3月、230万ポンド(落札時、約3億円)という高値で取引された。歴史的な投稿とはいえ、ドーシー氏のアカウントを自在に使用できるわけでもなく、この1点の投稿を所有しているという認識を得られるにすぎない。わずか24文字のつぶやきに、常識を超える値付けだ。
VICEによると評価額は現在、1200ポンド(21万6000円)程度とされる。適正な価格に落ち着いた印象だが、価値は当時の0.0052%にまで暴落した。(抜粋)
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/6c34a5d3eb3c3f92846d6e2799c3a6fb80ac5faf&preview=auto
引用元: ・【ネット】”子供の落書き4000万円”のNFT、完全に終わる…3億円した世界初のツイート、今は21万円
業者が集まって粗製濫造した物を互いに買い合って値上げしてただけ