【神奈川】相模原市長「在日外国人を標的にした差別的言動が目に付かなくなった」 人権条例罰則見送り

相模原市が来年4月の施行をめざす「人権尊重のまちづくり条例」をめぐり、本村賢太郎市長は26日の定例会見で、市人権施策審議会の答申案に盛り込まれた罰則規定を条例案の骨子で外した点を問われ、「条例制定を決意した2019年当時、市内で在日外国人を標的にした不当な差別的言動があったが、時間の経過とともに、そうした言動が目に付くことがなくなった」と理由を述べた。本村市長は会見で「罰則についてのトーンは落ちた」と自身の心境の変化を説明。そのうえで、実際の差別的言動の有無を確認するため市民局にアンケートの作成を指示し、市内の在日外国人や性的少数者らの団体に送付・確認して、差別的言動に対する禁止や拡散防止といった措置の適用範囲を決めた、とした。

また、津久井やまゆり園の殺傷事件については、骨子でヘイトクライム（差別的動機にもとづく犯罪）と位置づけず、「大変痛ましい事件」とした記述を「再考したい」と述べた。

11月に発表された骨子をめぐっては、修正を求める声が相次ぐ。「答申にあった実効ある救済策の多くが削除された」と批判する市民団体「反差別相模原市民ネットワーク」は今月22日に南区で抗議集会を開催。団体は「この条例案骨子ではだめ、と声を上げてほしい」と訴え、骨子に対する意見募集（パブリックコメント、来年1月9日締め切り）への積極的な参加を呼びかけた。（三木一哉）

朝日新聞　2023年12月27日 11時36分
https://www.asahi.com/articles/ASRDV77LBRDVULOB00T.html

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