演歌歌手の小金沢昇司さんが1月11日、神奈川県内の病院で呼吸不全のため死去していたことを所属レコード会社が発表した。65歳だった。神奈川県出身の小金沢さんは、1992年にのど薬のCMで「歌手の小金沢くん」として話題となった。昨年は歌手生活35周年で節目の年だった。
レコード会社の公式サイトは、「体調不良により入退院を繰り返しておりました」と小金沢さんの近況について触れ、通夜および告別式は
「ご遺族の意向により近親者のみにて執り行いました」と報告している。
身長175cmでガッシリした体つきの小金沢さんは同じく歌手・北島三郎(87)に憧れて、芸能界入りした。
「家業のラーメン屋を継ぐために歌舞伎町の飲食店で修行中だった小金沢さんは、新宿の劇場で北島三郎さんの看板を見て弟子入りを決意したそうです。
25歳で弟子入りしてから4年間、北島さんの付き人兼運転手を務め上げ、1988年に『おまえさがして』で念願の歌手デビューを果たしました。
『歌手の小金沢くん』としてのど薬のCMでブレイクした時は、すでに30歳を過ぎていて、遅咲きの歌手でした」(芸能プロ関係者)
北島ファミリーの一員として山本譲二(73)、松原のぶえ(62)らとともに、人気を博した小金沢さん。
2014年には「大恩ある師匠の教えを胸に、より一層歌の道を精進してまいる所存です」と、のれん分けというかたちで26年間所属した北島音楽事務所から独立。
しかし、独立後に大きな試練が彼を襲った。
「コロナ禍で営業が激減するなか、2020年11月に小金沢さんが都内で車を運転中にトラックに追突する事故を起こしてしまいました。
トラック運転手、小金沢さんともにけがはありませんでしたが、小金沢さんから基準値を上回るアルコールが検出され、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕されたのです。
逮捕後、小金沢さんは、『運転前に仮眠をとったもののアルコールが抜けていない状態で運転してしまったことは事実であり、弁解の余地がないものと深く反省しています』
と、謝罪していました」(スポーツ紙記者)
飲酒運転後、すべての芸能活動を自粛した小金沢さんは、それ以降、表舞台に姿を現すことはなかった。
飲酒運転から約1年後の2021年7月には自身が代表を務める個人事務所「ジャパンドリームエンターテインメント株式会社」が破産。
関連会社も併せると負債額は数千万円にのぼった。
事務所の破産後、小金沢さんは「表に出られる状態ではなかった」と語るのは別の芸能プロ関係者だった。
「晩年も小金沢さんには多くの取材依頼があったそうです。しかし、事務所サイドからは『今は活動を自粛していますので、取材は受けられない』という返答だったそうで、
『飲酒運転事故以来、本人の落ち込みは激しく、体調も悪く、仕事を再開できる状態ではありません』と説明していたと聞いています。
最後は姉や子どもが看取ったそうです。本当に残念でなりません」
またひとつ、演歌界の星が消えてしまった。
引用元: ・【訃報】歌手の小金沢昇司さん65歳が死去 「仕事を受けられる状態にない」飲酒運転逮捕からの転落半生 表舞台から姿を避けた3年間 [ごまカンパチ★]