神経疾患による死亡と健康喪失の80%以上は低・中所得国で発生しており、治療へのアクセスは大きく異なります。
高所得国には低・中所得国に比べ、人口10万人あたり最大70倍の神経専門家がいます。
テドロス・アダノム・ゲブレイェソス博士、WHO事務局長
神経疾患は、影響を受ける個人や家族に多大な苦痛を与え、地域社会や経済から人的資本を奪います。この研究は、神経学的疾患を抱えながら生きるますます多くの人々が必要な質の高いケア、治療、リハビリテーションを受けられるように、的を絞った介入を拡大するための緊急の行動喚起となるはずである。幼児期からその後の人生まで、脳の健康がよりよく理解され、評価され、守られるようにすることがこれまで以上に重要です。」
2021年の健康喪失に寄与する神経疾患のトップ10は、脳卒中、新生児脳症（脳損傷）、片頭痛、認知症、糖尿病性神経障害（神経損傷）、髄膜炎、てんかん、早産による神経合併症、自閉症スペクトラム障害、神経系でした。
全体として、神経学的疾患は女性に比べて男性の方がより多くの障害や健康喪失を引き起こしますが、片頭痛や認知症など、女性が過度に影響を受ける疾患もあります。
1990年以来、神経学的疾患を抱えて生存している人、または神経学的疾患により死亡している人の絶対数は増加しているが、年齢標準化されたDALY率は低下している。
これは、絶対数の増加は主に人口動態の変化と人々の寿命が長くなったことが原因であることを意味します。
糖尿病性神経障害は、最も急速に増加している神経疾患でした。
糖尿病性神経障害を患う人の数は、1990年以来世界中で3倍以上に増加し、2021年には2 億600万人に増加しました。
この増加は、世界的な糖尿病の増加と一致しています。新型コロナウイルス感染症による神経合併症（認知障害やギラン・バレー症候群など）などの他の症状は
以前は存在しなかったが、現在では2,300万人以上の症例が発生している。
この研究では、脳卒中、認知症、特発性知的障害など、予防可能な可能性のある神経学的状態に関する20の修正可能な危険因子も調査されました。
主要な危険因子（最も重要なことは、最高血圧の上昇、周囲および家庭の大気汚染）を排除することで、脳卒中 DALY の最大 84% を防ぐことができる可能性があります。
同様に、鉛への曝露を防止すると、特発性知的障害の負担が 63.1% 軽減され、高い空腹時血漿血糖値を下げると認知症の負担が 14.6% 軽減される可能性があります。
喫煙は脳卒中、認知症、多発性硬化症のリスクに大きく寄与しました。
2022年の世界保健総会で、加盟国は長年無視されてきた神経疾患に対処するための野心的な範囲を含む、てんかんおよびその他の神経疾患に関する分野横断的世界行動計画2022～2031年（IGAP）を採択した。
「2022年から2031年までの分野横断的な世界行動計画は、各国が神経疾患の予防、早期発見、治療、リハビリテーションを改善するためのロードマップを定めています。公平性と質の高いケアへのアクセスを達成するために、脳へのリスクに関するさらなる研究にも投資する必要があります」
健康、医療従事者へのサポートの改善、適切なサービスを提供します」とWHO精神保健・薬物使用局長のデボラ・ケステル氏は述べた。
3人に1人以上が神経疾患に罹患しており、世界中で病気や障害の主な原因となっている
https://www.who.int/news/item/14-03-2024-over-1-in-3-people-affected-by-neurological-conditions–the-leading-cause-of-illness-and-disability-worldwide
引用元: ・【世界保健機関 (WHO)】世界中で増加する神経疾患への緊急行動を呼びかけ・・・神経疾患による死亡と健康喪失の80%以上は低・中所得国で発生
偏頭痛が女性のコロナ後遺症に多いは以前から言われている
