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「就職氷河期」とはバブル崩壊後、雇用環境が厳しかった1990~2000年代初めのことだ。この時、就職活動をした人は今40~50代。停滞する経済の影響を受け、正規雇用が減り、非正規雇用が増え始めたのもこの頃だ。
東京都在住の女性(47)は大学院修了後、希望する研究職の仕事に就くことができず、地元の中小企業に就職。以降、職場が合わなかったり、契約を打ち切られたりして、転職を繰り返してきた。その回数は10回以上だ。正社員も経験したが、非正規雇用の派遣社員時代に痛感したのは「いつ契約が切られるかわからないことの恐怖」だったという。
「派遣というのは、上に気に入られるかどうかなんですよね。原則、会社のために仕事をしてはダメなんだと学びました」
そう思って働いてきたせいもあって、理想の働き方については「今となってはよくわからない」と打ち明ける。同じ業界で働き続けているが、職種は多岐にわたる。キャリアを築く以前に、働くだけで精一杯だったからだ。女性は言う。
「その時々で生きることに必死だったのが正直なところです」
22年版の男女共同参画白書によると、労働者全体における非正規雇用労働者の割合は36.7%。男女別にみると男性は21.8%、女性は53.6%に上る。
結婚や出産で働き方を変えた女性が多いことが要因のひとつとされているが、日本労働組合総連合会の「非正規雇用で働く女性に関する調査2022」によると、非正規雇用で働く20~59歳の女性の個人年収の平均は167万9千円にとどまる。アエラが6月にインターネット上で実施したアンケートでも、給与の低さを訴える声が多く寄せられた。
■正社員からのマウント
職場で正社員との関係に悩む人も多い。
非正規雇用で働く埼玉県在住の女性(50)は、大学卒業後、希望する職種には就けず、非正規職員からキャリアをスタートした。転職して、正社員になったが突如、親の介護をすることに。度重なる早退や年休取得に、「現場の雰囲気がピリつき、やむを得ず派遣での働き方に切り替えました」と振り返る。
その後、30代で結婚、出産。正社員ではないため育休制度は利用できず、退職を余儀なくされた。早々に復職を試みたが、幼い子を抱えての正社員への道は険しかった。キャリアを積んできたはずが、
「非正規だと評価につながりづらいことを痛感しました」
とこぼす。非正規雇用の職員として働き始めたが、正規職員からマウントを取られることが日常茶飯事だったという。「私はこんな雑務はしなくてもいい」といった発言をされたり、給与明細が届くと「非常勤はこんなもらえないわよね」と言われたり。女性は言う。
「不適切にもほどがあるだろうって思いました。そういう雰囲気に長く晒されていると、心がすさんでいくんですよね」
ここには長くはいられない。そう思い、転職を決めた時、他の非正規職員たちも相次いで辞表を出していたことを知った。後に、その職場が人手不足でてんてこ舞い状態になっていたとの噂を耳にした。女性は、
「因果応報だと思いましたね。お互いの事情を尊重しあった方が良いのでしょうけど、正規と非正規の人が円満に働く環境ってあるのでしょうか?」
と首を傾げる。
(フリーランス記者・小野ヒデコ)
※AERA 2024年7月15日号より抜粋
[AERAbot.]
2024/7/13(土) 8:32
https://news.yahoo.co.jp/articles/641ea0ec132367772b3da8f89a558866f31ae8a9
引用元: ・“キャリアどころか働くだけで精一杯” 女性の非正規雇用が5割超え 賃金の低さ訴える声 [煮卵★]
共働きじゃないと生活できないようにして日本人の少子化に成功
よくできた策略だよな
奴隷根性が染み付いてるとしか思えん
で、結局非正規を繰り返して沼にハマる
やっぱ若いうちは努力しないとダメだよ