ウクライナ側の前線に向けてたった1両で進んできたロシア軍の戦車は、ロシアが起こして4年目に入ろうとする全面戦争で、ロシア軍が置かれている危うい状態をあらためて露呈させた。
ウクライナ軍のドローン(無人機)部隊はこの突撃を「たいへん不幸な自殺」と表現している。ウクライナとロシアの一部の1300km近くにおよぶ戦線では、ウクライナ軍のドローンが四六時中、いたるところをうじゃうじゃと飛んでいる。
そのためロシア軍の戦車や装甲車は、遮蔽物のある場所から出てくれば必ず敵のドローンに見つかり、致命的な結果になる。
たしかにロシア軍は引き続き前進している。ただ、その前進は主に、凄まじい犠牲を払いながらではあるものの、徒歩で達成されている。14日かその少し前、ウクライナ東部ドネツク州トレツク市の北東10kmほどに位置するクルデュミウカ村の外れにある接触線に向かって、
ロシア軍の戦車1両が未舗装路、あるいは平原のわだちを走ってきた。
ロシア軍はクルデュミウカから見て南西のポクロウシク市の攻囲を進めると同時に、クルデュミウカの北西のチャシウヤール市の攻囲も進めている。
戦車はあまり先まで進めなかった。
ウクライナ国境警備隊の攻撃ドローン部隊「フェニックス」は「この鉄の塊の運命は明白でした」と報告している。
「われわらの仲間がこっぱみじんにしました」
この孤独な戦車に群がったドローンの数からも、ウクライナ側が前線にどれほど多くのドローンを配備しているのかがうかがえる。
まず自爆ドローンが2機体当たりして戦車をほぼ動けなくし、さらに少なくとも2機が突っ込む。
続いて爆撃ドローンが複数の爆弾(編集注:映像に見える1発目は命中しなかったが擲弾、2発目はテルミット焼夷弾、3発目は対戦車地雷とみられる)を落としていき、戦車を完全に破壊する。
戦車の3人か4人の乗員が生き延びたのかは不明だ。
この戦車の乗員、もっと言えば乗員の指揮官が、なぜウクライナ側の無人機が容易に届く範囲にある開けた土地を、戦車が1両で白昼堂々と越えていけると考えたのかはよくわからない。
ロシアのある軍事ブロガーは、戦車などによる機械化攻撃を命じ続けるロシア軍指揮官を「天才」と皮肉っている。
その軍事ブロガーいわく、そうした指揮官は、敵のドローンが監視する中間地帯を無謀にも横切ろうとする「バンザイ攻撃」に戦車や装甲車を送り込み、
何も得られず、すべてを失い、おまけに「ウクライナ軍に高揚感をもたらすようなコンテンツ」を提供する。
事実、ウクライナ側による今回の手際のよい戦車の撃破も、フェニックス部隊のソーシャルメディアチームにとって格好のネタになった。
■ロシア軍は文字どおりの人海戦術で引き続き前進している
もっとも、戦車を安全に使用することがもはや不可能になっているからといって、ロシア軍がポクロウシク方面なりチャシウヤール方面なりで、これ以上前進できないということにはならない。
ロシア軍はおそらく徒歩で進撃を続けるだろうし、1m進むごとに血の代償を払うことになる。
ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領によると、ロシア軍はロシア西部クルスク州の戦線でこれまでに人員を少なくとも3万人失ったという。
ロシア軍は、ウクライナ軍が昨年8月にクルスク州に侵攻してつくり出し、現在650平方kmほどの広さの突出部から2万人規模のウクライナ軍を排除しようと試みているが、
おおむね失敗している。
クルスク戦線に投入されているロシア軍と援軍の北朝鮮軍の兵力はピーク時で総勢6万人とみられるので、ゼレンスキーの主張どおりだとすると死傷率は50%に達することになる。
言うまでもなくウクライナ軍も人員を損耗しており、前線の旅団は定員を満たすのにもなお苦慮している。
とはいえ、ウクライナ側の損耗人数はロシア側よりもはるかに少ない。
※略
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