【米国】米上院、厚生長官にケネディ氏承認　ワクチン対応焦点

上院の採決は賛成52票、反対48票で、民主党議員全員と共和党の重鎮マコネル議員が反対に回った。マコネル氏は幼少期にポリオ（小児まひ）を患った経験があり、ワクチン支持派だ。同氏はギャバード国家情報長官やヘグセス国防長官の承認採決でも反対票を投じた。

ケネディ氏は「アメリカを再び健康に（MAHA）」をスローガンに2024年の大統領選で無所属候補として出馬していた時期があったが、その後トランプ氏の支持に回り、厚生長官に指名された。トランプ氏は「（健康関連の政策は）ケネディ氏の好きなようにさせる」と話している。

ケネディ氏のワクチンをめぐる立場を受け、人事承認を反対する声は多かった。採決に先立ち、上院の民主党議員は承認を反対する意見を示した。2024年12月には米著名学者らノーベル賞受賞者77人が上院議員宛てに「ケネディ氏は効果が実証された麻疹（はしか）やポリオのワクチン使用に反対し、感染症を巡る陰謀論を拡散している」として、人事承認を却下するよう求める連名の書簡を送付した。

2025年2月14日 2:00
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1303F0T10C25A2000000/