そう話してくれたのは、筆者の知り合いの、とあるビジネスマンだ。
彼が言うのは、渋谷駅西口に位置する、東急不動産によって開発された「渋谷フクラス」のことだ。中には「東急プラザ渋谷」があるが、そこが静まり返っているというのだ。
フクラスの立地は決して悪くない。JR山手線「渋谷」駅南改札西口から徒歩1分。ビルのすぐ横には「渋谷中央街」があり、昼も夜も人通りが多い。特に夜は飲み会で行き交う人でいっぱいの、東京の繁華街ど真ん中だ。
そんなフクラスがガラガラ。にわかには信じがたいが、実際はどうなのか。現地の様子をレポートしてみよう。
「渋谷フクラス」の開業は2019年。かつて東急プラザがあった場所に作られた。地上18階建ての複合施設として、上層部にはGMOインターネットグループなどが入居するオフィス、下層部には「東急プラザ渋谷」として商業テナントが立ち並び、1階は空港に直結するバスも走るターミナルとなっている。
あらかじめ断っておくと、この記事で扱うのは下層部の「東急プラザ渋谷」だ。オフィスビルとしてはGMOインターネットグループがみっちり入り、予定されていた機能を果たしている。
問題は商業フロア、「東急プラザ渋谷」だ。とりあえず、中に入ってみよう。ビルの構造は複雑。1階はバスターミナルなどがほとんどで、エントランス部分は2階になっている。
エントランス前は、JRの駅から直結になっているペデストリアンデッキに面しており、人通りは多い。そこから入り口に入る。
まず入って感じるのは「商業施設のエントランスとしては小さいな」ということ。土地の制約もあるのだろうが、それにしては「上に行ってもらおう」という感じが少なく、どこか閉ざされた印象を与える。
ひとまず、上に上がってみたが、気付いたのは、人が少ないことと、空きテナントの多さだ。先ほども述べた通り、ここは渋谷の一等地。似つかわしくない風景が広がっていた。
空いた場所は、パーテーションが立っていて奥が見えないように隠されている。それがまた寂しい雰囲気を強調させている。
また、かろうじて入っているテナントも、他のテナントの商品が置かれているだけの場合もあって全体としてかなり集客に苦戦している様子が伺える。
知り合いのビジネスマンが言っていた「接待にちょうどいい」レストランフロアも、確かに空いている。私もグループでこの中の一軒に訪れたのだが、12時の段階で広い店内には私たちしかいない。
そのあと1時間で訪れたのは、インバウンドの客が1組と出張終わりらしいサラリーマン1組。平日だったとはいえ、かなりの閑散ぶりである。なぜここまで空いているのか。
少なくとも商業フロアに限って言えば「上に行く動線が悪い」ということに尽きると思われる。館内を移動するエレベーターは2台。しかも、ビルの奥まったところにあり、正直見つけるのに苦労する。
また、館内中央にはエスカレーターが通っているが、建物中央にあるためか、フロア面積を窮屈にさせてしまっている印象があり、フロア全体が少し詰まったように感じられてしまう。
この構造だと、「上に行ってみようかな」と思うことはなく、特に目的がなければ長く滞在することもないのではないか。
ちなみに中央エスカレーターとは別のエスカレーターもあるので、初めて訪れるとどちらのエスカレーターを使えばいいのかわからなくなってしまう。
実は、フクラスは2020年度にグッドデザイン賞を受賞しており、建物のデザインについては評価が高い。しかし、残念ながらデザインと我々消費者が感じる使い勝手は度々相反する。見た目が良くても、建物が使いづらい……といったことが起こっているのではないか。
また、館内の動線もそうだが、ビルそのものも「開かれている感」が少ない。フクラスの2階エントランスは、JR渋谷駅から直結で行けるペデストリアンデッキにつながっていて、その通路は渋谷を移動する人が多く通っている。実際、その通路に面しているいくつかの店舗は、人がふらりと訪れている様子も目につくのだが、これがビルの中になるとどうにも入りづらい。
先ほども指摘した通り、入り口は通常のオフィスビルのような構えになっていることもこうした「開かれ感の無さ」につながっていると思う。
https://gendai.media/articles/-/150785?imp=0
https://gendai.media/articles/-/150798
引用元: ・【東京の一等地に人がいない!】東急不動産の開発した「渋谷フクラス」の衝撃的な状況・・・ガラガラすぎて異様な空気感が漂う
ただ記事の通りこの手のビルは飲食ガラガラなので週末に並ばずにランチ食いたい時とかは狙い目
都心にばかり湯水のように金が注ぎ込まれる