国連グテーレス事務総長 ガザ地区への物資搬入 拡大強く求める

イスラエルが今週からパレスチナのガザ地区への最低限の食料や医薬品の搬入を認めたことについて、国連のグテーレス事務総長は「持続的に支援物資が届かなければ、より多くの住民が命を落とすことになる」として物資の搬入を拡大させるよう強く求めました。イスラエルはイスラム組織ハマスへの圧力を強化するためだとして、ことし3月から国連などによる人道支援物資の搬入を阻止していましたが、今週から最低限の量に限り搬入を認めています。

イスラエル当局は、22日も支援物資を積んだトラック107台がガザ地区に入ったと発表しましたが、ガザ地区の当局は1日あたりトラック500台分の物資が必要だとしていて、現地では食料や医薬品が不足している状況が続いています。

こうした中、国連のグテーレス事務総長は23日の記者会見で「迅速、確実かつ持続的に支援物資が届かなければ、より多くの住民が命を落とすことになる」と述べ、イスラエルに対して物資の搬入を拡大させるよう強く求めました。

また、イスラエルの軍事作戦によってガザ地区のおよそ8割の地域で住民の立ち入りが禁止されているなどとして、状況の改善に向けて恒久的な停戦が必要だという考えを改めて強調しました。

ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続き、地元の保健当局は23日、過去24時間に60人が死亡したと発表するなど住民の犠牲は増え続けています。

NHK NEWS WEB
2025年5月24日 5時25分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250524/k10014815221000.html