■政府効率化省(DOGE)を率いて大鉈を振るっただけでなく、内政や外交にも口を出したマスク。政治の世界で何を得て何を失ったのか
「真に恐れるべきは有能な敵ではなく、無能な味方である」。
19世紀初頭にヨーロッパを席巻したナポレオンが放ったとされる格言だ。
行政改革を訴えていたトランプ米政権は、その公約実現のために、実業家のイーロン・マスクを引き入れた。
そして5月28日、イーロン・マスクは「特別政府職員」としての任期切れを迎え、トランプ政権を去った。
約130日間、マスクはドナルド・トランプの大統領就任直後に設立された政府効率化省(DOGE)のトップとして、連邦政府の無駄や不正の削減を目指して快刀乱麻を断ってきた。
他にも、政府効率化と関係のない内政や外交でもトランプにアドバイスを与えるなど、DOGEや法律の枠組みを超えた働きを見せた。
しかし、トランプ肝煎りの税制改革法案をめぐって、マスクはトランプと対立。
一時は融和ムードを見せたものの、7月5日にはマスクが新政党「アメリカ党」を作ると発表し、トランプが「ばかげている」と批判するなど、
政権から去った後も政界に影響力を及ぼそうとしている。
選挙で選ばれたわけでもないマスクは、トランプにとって「有能な味方」だったのだろうか。そして、マスクは130日で何を得たのだろうか。
■内政で良かった点:行政改革の議論活発化(…だけ?)
トランプは大統領就任前から、連邦政府機関の支出額が増加傾向にあることなどを問題視していた。
それを実現するため、トランプは就任当日にDOGEを設立、マスクを事実上のトップに据えて、行政機関の予算に切り込んでいった。
※略
マスクが振るった大ナタは、世界中から注目された。アメリカでは議会や政府内部で行政改革の議論が増加した。
政争の側面が強いとはいえ、行政改革の議論が活発化したという事実は評価できるかもしれない。
■内政で悪かった点:スリム化で削りすぎて大混乱!
しかし、マスクの改革は混乱ももたらした。
まず、大勢の公務員が解雇されたり早期退職したりしたことで、公共サービスが大幅に劣化した。
英ガーディアンに対し、ミシガン大学のドナルド・モイニハン公共政策教授や、イェール大学予算研究所のマーサ・ギンベルは、
DOGEの政策によって公共サービスが明らかに劣化していると述べている。
非営利調査団体「公共サービスのためのパートナーシップ」のマックス・スティアー会長に至っては「アメリカ国民が実感できるような改善は全くない」と喝破している。
連邦職員の減少人数はロイターの集計で26万人に上り(4月時点)、中には熟練労働者や高いパフォーマンスを発揮していた者も含まれていた。
※略
他にも、縮小や廃止の憂き目にあった機関の中には、対外支援を行う米国際開発庁(USAID)や、
自由や民主主義といったアメリカの価値観を世界中に伝えるボイス・オブ・アメリカ(VOA)なども含まれていた。
支援を必要とする途上国でアメリカのプレゼンスが低下し、中国など「敵国」を利する結果となった。
■外交:欧州への「内政干渉」は無意味だった
マスクはアメリカ外交にも首を突っ込んだ。大きな問題となったのは、欧州での選挙に介入しようとしたことだ。
マスクは大西洋を越えた先にあるヨーロッパの極右候補を支持するような言動を繰り返した。
※略
しかし、これらの発言がヨーロッパ人のマスクへの不信感を増長させ、マスクが支持していた候補も伸び悩んだ。
ドイツの総選挙ではAfDが議席を増やしはしたものの、最大野党の中道右派「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」が勝利した。
ルーマニアでも紆余曲折があったとはいえ、中道かつ親EU派候補者が、極右候補を破り勝利している。
■失ったもの①:テスラの株価と信頼
アメリカの内政と外交を引っ掻き回したマスクだったが、その代償はそれに見合わないほど大きかった。
一番大きいのはテスラの不買運動や株価暴落だろう。
※略
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引用元: ・【米国】新党「アメリカ党」結成を発表したイーロン・マスクは、トランプ政権130日間で何を得て何を失ったのか [ごまカンパチ★]
トランプキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

