カンテレ9月15日 10:00
https://www.ktv.jp/news/articles/?id=22071神奈川県は、運転免許の更新やパスポート申請の際に使用する「神奈川県収入印紙」の販売を今月末で終了する。キャッシュレス決済を推進するためだという。警察での駐車違反の反則金支払いなど、公的機関でもキャッシュレス化が進む一方、「現金のみ」に戻る店も増えているという。進んでいるのか後退しているのか、よく分からない日本のキャッシュレス化。今後、どうなっていくのか?国内外のキャッシュレス事情に詳しい、東洋大学経済学部の川野祐司教授に話を聞いた。
■“コスト”は目に見えやすく、“メリット”は目に見えない
【東洋大学経済学部国際経済学科 川野祐司教授】
物事は直線的には進みません。必ず山と谷があり、キャッシュレスは今は谷の時代。店にとって、これまで無料だった手数料がかかるようになって、ちょっとだまされた気分。手数料は小さい企業ほど高い傾向がありますから、小規模店などが「もうやりたくない」となっているのです。そもそも、新しく取り入れるということは簡単にはいきません。
導入する際のコストは目に見えます。新しい機械を入れたらスタッフに練習してもらわないといけませんし、お客さんとのやり取りも増えます。
一方で、メリットはなかなか見えにくい。日本は現金の種類が多く、硬貨だけで6種類、紙幣が4種類。これらをお釣りとして用意しないといけませんが、両替は一定量を超えると手数料がかかります。キャッシュレス化が進めば、両替のために銀行に行く手間が減るし、両替の手数料も減ります。レジ締めで現金を数える手間も減ります。ところが「自分で数えれば無料だ」となる。それにかかる時間はコストとして重要視されないのです。
「コストは目に見えやすく、メリットは見えにくい」
キャッシュレス化が真っすぐ進まない要因のひとつはここにあると思います。
■とにかく面倒な「日本のキャッシュレス」
キャッシュレスがうまくいっている国は「統一性」を重視しています。例えば、キャッシュレス大国と言われるシンガポールは、数十もの決済会社が乱立していますが、QRコードは1種類です。
国がルールを決めてQRコード決済規格を統一。数十社の決済サービスが、同じQRコードを利用しているので、とてもスムーズに支払いができます。
日本だと、まず「何ペイですか?」と聞かなければいけません。同じペイでも、「店がスキャンする方式」と「客がスキャンする方式」とがあり、さらに端末によってスキャンの仕方も異なります。その上、決済の前に「ポイントはお持ちですか?」となるケースも多いので、支払いまでに複数のアプリを立ち上げて操作して…時間がかかります。本来、「お客様を待たせない」というのがキャッシュレスの大きな利点のはずなのですが、日本のキャッシュレスはすごくお客さんを待たせる。
結局、「現金の方が早い」となってしまうのです。
■98円文化の日本こそキャッシュレスが便利
一方で、日本はキャッシュレスの特徴が活かせる国だとも言えます。日本の商売の多くが「安さ」で勝負をしています。
ヨーロッパでは、現金での支払いに対して「ラウンディング」という方式をとる国が増えつつあります。ラウンディングとは「丸くする」という意味、つまり「切り上げ」「切り捨て」の計算をするということです。
例えば1ユーロ99セントの商品を現金で支払おうとすると「2ユーロです」と言われます。キャッシュレスだと1ユーロ99セントのままです。反対に0.01や0.02は切り下がります。買い物の合計額の端数が1セント、2セントであれば0セントに切り下げ、3セント、4セントは5セントに切り上げといった具合です。
日本でも一円玉の廃止に関する議論がありますが、世界的にも「小さなお金のやり取りはやめましょう」という動きがここ数十年起きていて、実際に使用されない国も増えているのです。
■現金を残すためのキャッシュレス化
「キャッシュレス」の直訳は「現金のない」ですが、私は、現金は残さないといけないと思います。視覚障害者など、現状のキャッシュレス決済利用が難しい人のためにも現金は必要なのです。
買い物というのは、すべての人が生きるために行うことですから、ユニバーサルでないといけません。やりたい人だけが行う株取引などとは違い、買い物は専用の機器が必要とか、勉強が必要とか、そういうのはダメなのです。
※以下引用先で
引用元: ・「ペイを選んでポイントつけて…」複雑すぎる日本のキャッシュレス 弱者のために現金必要 あるべき姿は [七波羅探題★]
日本の社会インフラがボロボロなのは、医療だけではありません。教育もそうです。新型コロナ禍により、学校の現場ではオンライン授業を行なおうとしました。が、教育現場でのIT化が遅れていたため、小中学校でのオンライン授業は非常に困難を極めました。小学校でのパソコンの普及率は、OECDの中で日本は最下位なのです。日本では少子高齢化で、子供が少なくなっているにも関わらず、この体たらくなのです。他にも日本の社会インフラが遅れている部分は数え上げればきりがありません。しかも、社会にとって根幹となるインフラ整備がお粗末なのです。たとえば、
日本の地方都市の下水普及率はアフリカ並み
なのです。下水というのは近代的な生活を送る上で基本中の基本のインフラです。それがまだ50%以下しか普及していない地域がざらにあるのです。
また電柱の地中化率も、先進国で最悪レベルです。日本人は、町中に電柱があることを当たり前のように思っていますが、先進国では、電線は地中に埋められているのです。
地震や台風などの災害の多い日本こそ、電線の地中化を先駆けてやらなければならないはずなのに、です。
日本は予算が少ないわけではありません。日本は世界最大といっていいほどの公共事業大国であり、GDPに占める公共事業費の割合は先進国では断トツの1位を長年続けてきたのです。「莫大な公共事業費を一体なにに使ったのだ?」「公共事業大国の下水普及率が途上国並みってどういうこと?」ということです。それもこれも、
税金がいたるところで官僚たちによって中抜きされ、まともに社会のために使われていない
からなのです。それが、今回の新型コロナ禍であぶりだされてきたのです。
ここまで読んでくださってお疲れ様でした。これを読むのは、本当にシンドイことだと思います。書いている私自身、気分が悪くなるほどですから。
でも、日本人としてこういう事実に目を背けてはならないのです。次回は、これだけ批判されているのに、なぜ官僚の天下りがなくならないのか、その驚くべき裏事情についてご説明したいと思います。
これな、携帯を時間をかけて触ってるのが多すぎ

