子どもたちが「働いて働いて…」と口に　過労死協議会で遺族が危機感

12/5(金) 17:51配信

　過労死によって大事な人を亡くした遺族らが5日、厚生労働省で開かれた会議に参加し、高市早苗首相が検討を進める労働時間規制の緩和などをめぐり、「長時間労働を美徳に戻さないで」などと声を上げた。

【写真】労働時間規制などについて意見を交わした過労死等防止対策推進協議会=2025年12月5日、東京・霞が関の厚生労働省、宮川純一撮影

　この日の「過労死等防止対策推進協議会」では、今年の新語・流行語大賞の年間大賞に、高市氏の発言である「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が選ばれたことについて遺族が触れた。

　裁量労働制で働いていた夫を過労死で亡くした渡辺しのぶさんは、働き方の啓発授業の際、子どもらが「働いて働いて働いて……」と口にする場面に居合わせ「悲しい気持ちになった」という。

　「危険性を正しく認識しないまま過労死が遠い存在になり、長時間労働が美徳である時代に戻らないようにしていただきたい」と述べた。