衆院選の期間中にもたらされたニュースに、高市早苗首相は街頭演説で「日本はこれから今の世代も次の世代もレアアースには困らない」と訴えた。だがコストや実用化の可能性の検討も済んでいない段階で楽観論を広める政権に、レアメタル(希少金属)やレアアースの研究に長年取り組んできた東京大学生産技術研究所教授の岡部徹さんは「いいかげんにしろ」とあきれる。レアアース資源の問題はどこにあるのか、どうすればいいのか。岡部さんに聞いた。(共同通信=岩村賢人)
▽中国とは勝負にならない
レアアースは現代の先端技術に不可欠な17種類の元素をまとめた呼び名だ。例えば、ジスプロシウムやテルビウムは高性能な永久磁石に少量添加すると高温環境でも磁力が落ちなくなり、電気自動車のモーターの耐久性を高めるのに一役買っている。
エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)によると、2024年時点でレアアースの国別の埋蔵量は中国が48%、ブラジルが23%、インドが8%、オーストラリアが6%。鉱石から取り出す「精錬」の量になると、中国のシェアは91%と圧倒的で、続くマレーシアの5%、米国の1%を大きく引き離す。レアアース輸出国として中国の存在は大きく、日本は輸入量の72%を中国に頼っている。
―レアアースの「レア」は「まれ」という意味ですが、希少な物質なのですか。
「そうではありません。一般には資源が足りないと思われがちですが、陸上だけでもきちんと調査すれば、今の需要の千年分を超える埋蔵量があると思います。レアアースが濃縮している場所や、地表近くで採掘がしやすい場所はあります」
―では、生産国になるかどうかは何が決め手になるのでしょうか。
「採掘や精錬にかかるコストが最も重要です。結局は一番安く、経済合理性が高いところで掘って精錬することになります。レアアースを含めてレアメタルの必要量自体は意外と少なく、上位のたった3カ国の生産量だけで世界の需要がまかなえてしまいます」
―中国は、なぜ圧倒的な存在になったのですか。
「中国は、過去に鉱物資源の重要性を認識し、長年の政策として採掘できる場所を積極的に探し、関連産業を育成しました。優良な鉱山があり、なおかつ精錬にかかるコストが極端に低い点が非常に重要です」
―精錬は、どんな作業なのですか。
「掘り出した鉱石を酸で溶かし、有機溶媒などを使って鉱石の中に含まれる混ざり物の中からレアアースを分離する作業です。精錬後には有害な重金属を含んだ廃液や放射性物質を含む廃棄物が残るので、これを処分する必要があります。
中国は環境規制が緩く、ほとんどゼロコストで廃棄物が処分できます。以前に現地を視察した時は、精錬所近くに処分場があり、大きな池に廃棄物をどんどん捨てているのを目にしました。日本やアメリカは環境対策のコストが高いため太刀打ちできません」
―米国やベトナム、オーストラリアなどにも鉱山はありますね。対抗はできるのでしょうか。
「コストを下げるには廃棄物を処分するため、環境規制を緩めた特区のような場所を設ける必要があるのではないでしょうか。レアアースに限らず、非鉄金属の生産では、とにかく有害物質が出ます。それをどうやって安価に始末するかが勝負になります」
中国は鉱山の発見から採掘、精錬の技術開発までレアアースを生産する一連のプロセスを整備。さらに安い労働力と低い環境対策コストで米国など他国を圧倒し、優位性を確立した。
▽南鳥島沖のレアアース投資に得はないのではないか
内閣府によると、南沖鳥島沖の深海底には「産業的な開発が可能な規模」のレアアースがあるという。早稲田大や東京大は2018年、この海域に1600万トン以上が眠っているとの試算を発表した。
内閣府は「戦略的イノベーション創造プログラム」の一環で、2018年度から深海底からの採掘に向けた調査や技術開発に着手した。
以下全文はソース先で
2026/03/18 10:30:00
https://news.jp/i/1405046262778331267
引用元: ・「日本はこれからレアアースに困らない」高市首相発言に第一人者が「いいかげんにしろ」[3/18] [ばーど★]
レアアースのレアは「生」って意味なのに。
その生産量を確保するために放射性廃棄物が無造作に捨てられている事実はどう捉えてんだろな、有識者って

