「高等学校等就学支援金の引き上げにより、私立高校の支援上限額は年45万7,200円(※全日制の場合)となっています。また、2025年度からは多子世帯(扶養する子どもが3人以上)を対象に、大学や専門学校の授業料・入学金も所得制限なしで無償化される制度が始まっており、教育費負担軽減への期待は高まっています」
しかし、制度の充実に伴い、新たな課題も浮き彫りになっている。
「『無償化』といっても、多くの場合は一旦学校に授業料を支払い、後から還付される仕組みです。自治体や学校によりますが、昨年度のケースでは還付が年度末の3月になることもありました。つまり、当面は数十万円単位の『持ち出し』が発生します。さらに、無償化の対象はあくまで『授業料』のみ。制服代や施設費、課外活動費などは自己負担であり、特に私立校ではその金額が大きくなる傾向にあります」
今回取材に応じてくれたのは、籠山誠子さん(仮名・49歳)。今春、娘が名門私立高校に入学した。世帯年収600万円、夫は中小企業の正社員、自身はスーパーのパート勤務という、ごく一般的な家庭だ。
「娘の学費の内訳を見て愕然としています。無償化といっても戻ってくるのは授業料だけ。来月の引き落としは、4月・5月分の授業料に加えて学年費や諸経費を合わせ、約24万円にのぼります。還付が年度末になるとすれば、それまでの家計のやりくりが本当に苦しい。こんなに一時的な負担が大きいなんて、下調べが足りませんでした」
入学前にも出費はかさんだ。制服代だけで10万円以上。定期代、指定のローファー、鞄、さらにはタブレット端末代など、入学金と合わせて初期費用だけで60万円以上が飛んでいった。
ところが、それに加えて入学早々に別の頭痛の種が待っていたそう。
「娘が仲良くなったグループは、裕福なご家庭の子が多いようで……。いきなり週末に『友達とディズニーに行く』と言い出したんです。そんなお金どこにあるのよ! と思わず声を荒らげてしまいました」
友人たちは月1万円以上のおこずかいをもらい、パークチケット代も親が出すのが当たり前だという。誠子さんが娘に「おこずかいは月5,000円」と伝えると、娘は猛反発した。
—5,000円じゃどこにも行けない。遊べなかったらハブられて友達がいなくなるじゃん!
「高校生に5,000円は安すぎるのかと、戸惑いました。それなら『バイトでもしたら?』と提案したのですが、娘からは『うちの学校、バイト禁止だよ』と返されて。物価高で家計が厳しいなか、校則で禁止されているならどうしようもない。思わず『バレないように隠れてやれば?』と口走ってしまいました」
平塚氏はこう警鐘を鳴らす。
「私立高校の資金計画を授業料だけで見積もり、家計を直撃するケースが増えています。入学前にパンフレット等で諸費用の詳細を確認するのは親の責務ですが、入学後の『交友関係』に伴う見えないコスト、いわゆる付き合い費用の想定も欠かせません。また、校則違反のアルバイトを親が勧めることは、万が一発覚した際に学業継続に支障をきたすリスクがあるため、極めて慎重な判断が求められます」
誠子さんは最後に、力なくこう話してくれた。
「最近はPayPayなどのキャッシュレス送金もできてしまうので、歯止めが利きにくいんです。娘からのLINEは、お金をねだる『うるうるした目』の絵文字ばかり。正直これ以上払えない。せっかく無償化で私立に行けたのに、心休まる暇がありません」
[FORZASTYLE]
2026/4/19(日) 6:30
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d7259b16f45404595feadf04a1848dfa8b5d2ef
引用元: ・「これ以上、払えない…」高校無償化頼みで名門私立に入学した一般家庭の大誤算。バイト禁止・友達はリッチで気づいた「見えないコスト」 [煮卵★]

