毎日新聞
2026/6/29 10:00(最終更新 6/29 10:00)
有料記事
土曜日の朝、東京都渋谷区にあるアパートの呼び鈴が鳴らされた。2階の一室。ドアを開けた上野かおりさん(40代、仮名)に、スーツ姿の3人は言った。
「代々木警察署の者です」
ちょうど衆院選が始まった頃だ。パジャマ姿のまま、上野さんは「調べ」を受けた。疑われたのは、テロに走る恐れだった。
公安警察は近年、組織に属さず単独でテロを実行する「ローンオフェンダー(LO)」対策に神経をとがらせている。予兆をつかみ、未然に防ぐ。その詳細は、ほとんど明かされていない。
上野さんへの捜査は、あるSNSへの書き込みがきっかけだった。そんな知られざる「テロ対策」の実態とは――。【最上和喜、深津誠】
突きつけられた紙にあったもの
警察手帳を開き、年配の男性捜査員は切り出した。「上野かおりさん、ですね?」。1月31日のことだった。
寝起きの上野さんが身構えると、後ろにいた捜査員は数枚の紙を取り出した。印刷されていたX(ツイッター)の投稿には、見覚えがあった。
<珍しく政治に怒りすぎて火炎瓶を握りしめています>
<高市政権の政策による悪影響が直接的にわたしに及んだので、火炎瓶を腰に巻きつけながら首相官邸での抗議の焼身自殺を検討しています>
1月16日と21日、確かに上野さんはそんな文面を投稿した。どこへ行った。何を食べた。日常の一コマに交え、政治への「怒り」をつぶやいた。
「こんなことで、警察が来るの?」とも思ったが、とっさに謝った。
「それ、私です。手間をかけさせてすみません」
「選挙中は……」捜査員が残した一言
世の中は選挙に向かって動いていた。高市早苗首相は1月14日、与党幹部に衆院解散の意向を伝達。自民党内からも「大義がない」「自己都合」との声が漏れる中、衆院選は27日に公示された。
上野さんは人事系コンサルに勤めている。これまで、働く時間を抑えるよう顧客企業に提案してきた。だから、政権が掲げる労働時間規制の緩和に憤っていた。
「自分がやってきた仕事の意味がなくなる」。その思いがXで過激な文言になった。
捜査員は紙を見せながら、問いを重ねた。
「火炎瓶とか、作っていないですよね?」
「いったい、何が不満なんですか?」
上野さんは「作っていません。部屋を見てください」と返したが、相手は玄関先を動かない。いくつかの質問を終えると、「選挙期間中は困るんです」と言い残し、3人は立ち去った。
投稿者を割り出した捜査とは
残り1275文字(全文2284文字)
https://mainichi.jp/articles/20260625/k00/00m/040/073000c
引用元: ・【SNS】「火炎瓶作ってる?」突然来訪した公安警察 テロ対策の一部始終 [少考さん★]
今どんな気持ち?w
ほらな
自民党の手口は通用しない
【杉並区長選】現職の岸本聡子氏が再選 自民推薦の前区議ら破る

