2026年10月17日 6時0分
「家賃は捨て金。家を買えば資産が残る」–マイホームを買う理由として、いまもよく聞く言葉だ。ところが、人口減少と空き家の増加で、買った家が「資産」どころか、売るに売れない「負動産」になるケースもある。「家を買うのが当たり前」という常識は、いったいどこから生まれたのか。
夢のマイホーム–。昔から日本人は、家を持つことを人生の夢だと刷り込まれてきた。時代が変わっても、この夢は多くの人のなかで生きている。実はこの夢を植えつけたのは国と業界だ。半世紀かけて仕掛けた、よくできたプロパガンダなのである。
(中略)
不動産業者は決まって「賃貸は払って終わりだが、家なら資産として残る」と言う。このセールストークを真に受けてはいけない。資産になる家はごく一部。残念ながら、世の中の大半のマイホームはまともな資産にはならない。
人が減っていく地方や郊外の家の末路は悲惨だ。売ろうにも売れなくなる。2023年、全国の空き家数は900万戸を突破して過去最多を更新した。およそ7戸に1戸が空き家で、この30年で約2倍。和歌山や徳島では5戸に1戸が空き家である。
900万戸のうち385万戸は貸す予定も売る予定もなく、ただ放置されている。
相続したはいいが住む人はおらず、売りたくても買い手がつかない。売れない家はこれからも増え続ける。
家が売れないことの弊害は2つある。1つは、住む場所を自由に変えられなくなることだ。子どもが生まれて手狭になっても、逆に子どもが独立して部屋が余っても、簡単には住み替えられない。年を取って階段の上り下りが負担になっても同じだ。本来なら、そのときの家族構成や年齢、暮らし方に合った家に移ればいい。でもいまの家が売れないとそれができない。
住宅ローンが残っていれば、さらに身動きは取りづらくなる。毎月の返済がある以上、いまの収入を簡単には手放せない。給料が下がる転職も、先の読めない独立も選びにくくなる。家を買ったことで住む場所が固定され、ローンが働き方まで縛る。結果として、人生の選択肢が狭くなっていく。
もう1つは、資産どころか「負動産」になることだ。誰も住まなくなっても固定資産税は毎年取られる。取り壊すだけで100万円は下らないし、更地にすれば土地の税金は3~4倍に跳ね上がる。残しても壊しても、どちらもお金が出ていく。親がよかれと思って建てた家が、子どもを縛る重荷に変わるのだ。
賃貸で最後まで残る不安は「年を取ると部屋を借りられなくなる」というやつだ。心配しなくていい。これからは借り手が減り、部屋が余っていく。貸す側に高齢者を嫌がる余裕はなくなり、シニア向けの賃貸も増える。
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VOICESネットの声
人それぞれ
結局、家建てたわ
駅近の高層マンションに益々集中
高齢者が借りれる部屋はやっぱり無い
とか
結局は個人の価値観
所有欲はある人にはある
資産とか金の計算だけじゃないから
本当に恥ずかしい
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