取材中、「すべてを諦めています」とも言ったトシキさん。それでも、後になって「正社員になって自分の障害をちゃんと理解してくれる職場で働きたい。そして、人間関係に恵まれて楽しく毎日仕事がしたい」と自身の希望をつづったメールを送ってくれた
現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。
今回紹介するのは「パワハラでこれまでに15社以上転職を繰り返してきました」と編集部にメールをくれた27歳の男性だ。
■「むかつく」「消えればいいのに」
ブラック企業からの洗礼やパワハラ地獄を味わってきた――。発達障害のひとつ自閉症スペクトラム(ASD)でうつ病も患うトシキさん(仮名、27歳)はこう訴える。ラーメン店や市役所の臨時職員、ホームセンターでの接客、コンビニアルバイトなど、これまで15回以上、転職を重ねてきたという。
全国チェーンのラーメン店では、体育会系の店長から「君がいるせいでみんな迷惑してんだよ!」「代わりはいくらでもいるんだからな」と突っかかられた。ある市役所では先輩職員から「あなたと一緒にいると胃がきりきりする」「むかつく」「消えればいいのに」と暴言を浴びせられたうえ、上司からは長時間にわたって背後で業務を監視された。
正社員として就職した会社では、先輩社員に質問しても「そんなこと自分で調べれば?」といじめられたり、机をたたきながら「余計なことをしないで!」と怒鳴られたりした。障害者枠で採用された自治体では、上司から「われわれには職務専念義務があるんだ」「障害があるとか関係ないよ!」とパワハラを受けたという。
1日で辞めたこともあれば、うつ状態になり、休職の末に退職したこともある。解雇も経験した。5年ほど前、精神科を受診し、発達障害と診断された。
話を聞き始めてから3時間近くが経とうとする中、私にはひとつの違和感があった。それはトシキさんの話に、いじめやパワハラの前段にあるはずの仕事上のミスやトラブルに関するエピソードがほとんどないことだった。もちろん初対面で不快な態度を取ってくる人や、理屈抜きで相性の悪い人はいる。ただ多くの職場で突然自分ばかりがパワハラやいじめを受け続けるという可能性は低いのではないか。
私がそう指摘すると、トシキさんは一転して口が重くなった。それでも、私が重ねて促すと、次のような経験を話してくれた。
■離席は1時間に1回、15~20分
ラーメン店では、同僚たちが注文の聞き取りやレジ打ちをそつなくこなす中、自分だけミスが多かった。自治体では、刷り上がったパンフレットの誤植部分に黒線を引くように指示された際、誤った部分を黒塗りにして100部ほど無駄にしてしまう。このときのことをトシキさんは「口頭で指示されたのですが、ここだったかな? と迷いつつもそのまま作業してしまった」と振り返る。
障害者枠で働いた自治体でのトラブルのきっかけは、トシキさんが服用していた薬剤の関係で頻繁にトイレに行かなければならないことだった。離席は1時間に1回、15~20分ほどだったという。たびたび席を外すトシキさんに向かって上司は「1時間に20分休憩を取っていたら、3時間で1時間になるんだぞ!」と怒る。これに対してトシキさんは「トイレの回数が多いことは事前に伝えています。生理現象なのに、回数や時間まで監視するのがパワハラではないでしょうか」と反論する。
トシキさんは自身のミスについて話すとき、不本意そうにみえた。私が「疲れましたか?」と尋ねると、トシキさんは強い口調でこう訴えた。
「責められるのは嫌いなんです。ミスは申し訳ないと思っていますが、障害があるんだから仕方ないじゃいないですか。好きでやっているわけじゃありません」
(略)
引用元: ・「1時間に20分トイレ離席」正社員で働く事望む発達障害男性、これまで15回以上転職「責められるの嫌。障害あるからミス仕方ない」 [minato★]
仕事仲間に発達障害のやつ居るけど普通に優秀だよ、過集中で時間感覚無くなるからタイマー掛けたり、忘れ物が多いから自分で工夫してメモ取ったりしてるよ
何故ミスするのか、何故ミスしたのか、
全く理解できないということか?
ならば残るは障害者の作業所しかないじゃないか
清掃の仕事にしろよ