大阪府警は5日、水漏れトラブルなどの修理を依頼してきた客に法外な代金を請求する「レスキュー商法」を繰り返していたとされるグループのリーダー格の男を逮捕しました。
さまざまな屋号で活動し、悪評が広まると社名を変えて恐喝行為を繰り返していたとみられるグループ。驚くべき被害の実態が見えてきました。 恐喝と強要の疑いで5日、逮捕されたのは、兵庫県西宮市に住む水道工事作業員・佐田大希容疑者(30)。
逮捕容疑は、他にすでに逮捕・起訴されている従業員の男らと共謀し、去年、トイレ詰まりの修理やゴキブリ駆除の依頼をしてきた20代の男性Aさん・Bさん2人に対し、作業中「(金を)全部出せ言ってるやろ、こざかしいまねすんな」などと危害を加えかねない勢いで現金を要求し、脅し取るなどしたというもの。
こうした水回りの困りごとにつけ込み、修理代名目で高額代金を請求する手口は「レスキュー商法」と呼ばれていますが、佐田容疑者は「レスキュー商法」グループのリーダー格とみられています。
グループ実態と、驚くべき被害の内容に迫りました。
トイレ修理依頼の男性のケース「予想よりもヤバイ状況。これ40万くらいかかるかも」
警察への取材などによると、今回の事件の経緯はこうです。
まず、トイレ詰まりの修理依頼をした男性Aさんのケース。集合住宅の一室に住むAさんは去年5月20日夜、トイレの故障に気づき、ネット検索で出てきた業者に修理を依頼。
夜8時過ぎにやって来たのが、水道作業員の28歳の男と26歳の男でした。
2人がまずAさんに説明した金額は「異物除去費用3万円」と「衛生費」の追加料金。Aさんがその料金で修理依頼をしたところ、作業途中で「思っていたよりもヤバイ状況かもしれない」とAさんを不安にさせ、さらに…
作業員の男ら
「便器を外した瞬間、うんちの水があふれてきた。この状態だと、薬や機械を使って作業をしないと直らない。その作業時は10数万円かかる。このまま放置していると1階に漏れちゃうこともあるし、床を引きはがしてもっと大がかりな作業をすることになる。賃貸だから周りに迷惑がかかる。出せて上限ってどれくらい?」
こう詰め寄られたAさんは「現金17万円」を支払う約束をさせられます。手持ちにそのお金がなく、ATMで引き出してきたAさんに男らは-。
作業員の男ら
「お金下ろしてきた?」
「財布の中まだ残っとん?財布の中身出して。全部出せって言ってるやろ。こざかしいまねすんな。全部出せ」
このように語気鋭く迫ったといいます。結局、この段階で脅し取られたのは「20万1000円」。しかし、”たかり行為”はこれだけにとどまりません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b7fe2601703c59acf4f5d75967eef0394c408f4a
引用元: ・トイレ修理を依頼しただけなのに…20万円脅し取り、スマホ契約させ、ギターの弾き語りまで要求 [567637504]
捜査関係者
「男らはさらに『予想よりもヤバイ状況。これ40万くらいかかるかも』と言って、携帯ショップに男性を連れて行きました。そこで高額なスマホ2台を契約させてるんです」 Aさんがクレジットカードで契約させられたのは2台で計約36万円もするスマートフォン。男らはそれを取り上げ、すぐに買取店に連れて行って売却代金20万7000円を脅し取ったということです。
そしてようやくAさん宅のトイレを直したという男ら。しかし、その間も「ギターの弾き語りをしろ」など、理不尽な要求を繰り返していたということです。
ゴキブリ駆除依頼の男性のケース「ちゃんとサインして金支払わな、携帯は返さん」
次にゴキブリ駆除の依頼をした男性Bさん。去年6月に部屋に現れるゴキブリに悩んでいたBさんも、ネット検索で出てきた「相談・見積もり調査無料」をうたう業者に駆除をメールで依頼。するとやってきたのは、前述と同じ作業員の男2人組でした。
男らは部屋を下見するとBさんにこう言い放ちます。
作業員の男ら
「現状を確認するだけでも数万円はかかる。キッチンの下の水道管のつまりによって虫が繁殖してる。このままでは他の階の人に迷惑がかかるからすぐに直した方がいい。自分たちは水道工事に精通している。害虫駆除と水道工事、合計数十万はかかるけど、いくら出せるんや?」
Bさんは金額に驚いたものの、「30万」と答えると、「33万円でどうにかしてやる」ということでした。Bさんがコンビニでお金を下ろして戻ると、玄関前で男らが契約書を持って待っていました。
Bさんは家に戻るまでの間、請求代金がおかしいと思い、水道工事をしている友人に電話で相談していました。この友人が「それはおかしい」と言ったため、Bさんは携帯電話を玄関先にいた男らに渡し、友人との間で話をしてもらったといいます。その電話が終わり、Bさんが男らに携帯電話を返すよう言ったところ…
作業員の男ら
「ちゃんとサインして金支払わな、携帯は返さん」
無理やり契約書のサインをとった男らは、代金33万円を脅し取り、逃げていったということです。
捜査関係者
「そもそも水道が詰まっていたかどうかも怪しい。男性が抵抗した瞬間に態度が豹変したそうです」
この作業員の男2人組はすでに逮捕・起訴されています。
グループのウェブサイト「どんなトラブルも280円~即解決」
こうした「レスキュー商法」を各地で繰り返していたとみられるグループ。そのリーダー格とされるのが、冒頭の佐田大希容疑者(30)です。 警察によりますと、佐田容疑者のグループは、いずれも多少の水道工事技術を持つ約10人の作業員で構成。
依頼の電話やメールは佐田容疑者に一旦転送される仕組みとなっていて、そこから佐田容疑者が依頼者宅に向かうメンバーを決めて指示していたとみられるということです。
いずれの事件でも被害の”入り口”となったネット広告。
グループのものと見られるウェブサイトには…
「水漏れ・詰まりどんなトラブルも280円~即解決」
「一人ひとりが水まわりに関する専門的な知識と技術を持ったプロフェッショナルです。お客様へのご挨拶などマナーについてもしっかりと研修を行っております」
捜査関係者
「グループはピラミッドみたいな構造で、悪評が広まると屋号を変えてやっていたみたいだ。匿名・流動型犯罪グループのようなものとみて捜査しています」
消費者問題に詳しい弁護士「まずは落ち着いて『安心安全な業者か』考えてほしい」
今回の事件の被害者代理人弁護士で、消費者問題に詳しいある男性弁護士は「被害に共通して言えるのは、慌ててスマホを検索し、検索画面の上位に出てきた広告を頼りに依頼をしてしまっている点。
悪徳業者がお金を払って上位表示されるように対策をしているケースもあるので、まずは落ち着いて『安心安全な業者か』というのを考えてほしい」と話します。
消費者問題に詳しい弁護士
「水漏れが起きたのが賃貸住宅ならば、まずは管理会社や大家さんに相談してみるとか、持ち家ならばハウスメーカーさんとかにまず相談してみるなども重要です。
そして工事をしてもらうときでも、まず最初に金額をしっかり聞いてから着手してもらってください。高いと思ったら契約せず業者に帰ってもらってください」
警察は佐田容疑者の他にもグループの指示役などがいるとみて、捜査を進めています。
信用するな

