「キスしたね」
「息子が見知らぬ男に無理やりキスをされた」
事件は母親から大阪府警への申告で発覚した。今年3月29日夜、大阪府茨木市の路上。10代の小学生男児が交流サイト(SNS)のゲームアプリを通じて知り合った男に呼び出され、口にキスをされるなどの被害を受けた。
男は1カ月ほど前から、ゲームを話題に上げながら男児の年齢や遊べる時間を聞き出し、「下ネタに興味はある?」と性的なメッセージを送信。事件後には「キスしたね」とのメッセージまで送っていた。
男児は被害を打ち明けなかったが、異変を感じた母親が男とのやり取りに使っていたタブレット端末を確認して発覚。端末は男児の家族が共有で使っていたものだった。府警はメッセージの履歴や現場周辺の防犯カメラ映像などから、大阪市東淀川区豊新の無職、為末賢容疑者(24)を逮捕。「好みだった」と容疑を認め、後に強制わいせつ罪で起訴された。
為末容疑者はその後、1月下旬に府内の集合住宅敷地内で小学生の男児(7)にわいせつな行為をしながら動画を撮影したとして強制性交容疑などで再逮捕された。「男の子は外出先で偶然見かけ、尾行して家が分かった」と供述。何度も待ち伏せし下校途中に声をかけていたという。
2つの事件に共通するのは、男児自身が被害を打ち明けられなかったこと。捜査関係者は「同性で低年齢のため、通報や相談をされにくいと考えたのだろう。口止めはしていないが悪質だ」と憤る。
勇気の芽を摘む偏見
男性の性被害の実態は、判然としていない。内閣府は1月、16~24歳の若年層を対象とした性暴力の実態調査を実施。女性も含む6224人のうち、男性は「性交を伴う性暴力」で39人、「身体接触を伴う性暴力」で95人が被害に遭ったと回答した。
ただ、内閣府は「回答数が少なく実態を反映しているとはいえない」としており、男性の性被害に特化した調査でもないことから実像は不透明だ。全国でも珍しい男性の性被害専門のカウンセリングオフィス「Pomu(ポム)」を運営する山口修喜(のぶき)さん(45)は「悩みを明かせていない男性は多く、表面化する被害者はごく一部だ」と指摘する。
山口さんは平成23年、神戸市中央区の自宅にPomuを開設し、これまでに約600人の被害者と向き合ってきた。年齢層は10~60代で、学生や会社員など立場も幅広い。
男性の性被害は、多くが加害者も男性だ。「情けない」「人に言えない」と考えることに加え、妊娠のリスクがないため被害直後ではなくトラウマが悪化してから相談に来るケースが多い。海外では男性の6人に1人が性被害に遭っているとの統計もあり、山口さんは「日本は男性被害者に対する支援が立ち遅れている」と危機感を募らせる。
山口さんのもとに通う40代の男性会社員は、小学校低学年のとき男性教師に下半身を触られた記憶に今も苦しむ。クラスメートの前でパンツを脱がされ、時に自慰行為を強要された。親や友人には打ち明けられず、残ったのは人への恐怖心。就職してからも職場の同僚とはうまくコミュニケーションが取れず、妻との関係もぎこちなくなった。
「あのときの性的なトラウマが影響しているかも」と何度も頭をよぎったが、30年近く相談する勇気を出せなかったという。男性のように長年にわたってトラウマを抱えたままの人は多く、山口さんは「『男が性被害に遭うのか』『実は同性愛者じゃないの』という周囲の偏見や言葉が、勇気の芽を摘んでいる」と訴える。
負い目なく相談を
男性の被害者支援に向けた動きも出てきたが、課題は多い。(略)
◇
【被害相談の主な窓口】ワンストップ支援センターの全国共通ダイヤル(#889x)▽大阪被害者支援アドボカシーセンターの男性専用ダイヤル(06・4303・401x、月に2回開設)▽カウンセリングオフィス「Pomu(ポム)」)
産経新聞 2022/6/26 06:00
https://www.sankei.com/article/20220626-ZNSQYXCLVVPMTO6OO7LBAUJN3A/
引用元: ・表面化しづらい「男性の性被害」 知られざる実態 [蚤の市★]
「妻からの精神的虐待」
「妻からの身体的暴力」
https://president.jp/articles/-/54011?page=1
注目に値するのが、夫側の離婚理由の変化です。
20年前は理由のほとんどが「性格の不一致」だけだったのに対し、2020年になると、2位に「妻からの精神的虐待」がきます。
割合も12%から20%へと大幅に増え、3位も「妻の金銭的問題」が17%となっています。つまり、妻同様、夫にとっての離婚理由も「金と暴力」問題に切り替わってきているということです。
「妻からのモラハラと暴力」が20年間で増えている
夫側で増えているのは「妻の精神的虐待」「妻の身体的暴力」と「金銭問題」ということになります。
家庭内での配偶者への暴力、いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス)問題といわれると、反射的に「夫から妻への暴力」と解釈しがちですが、実情は異なります。
内閣府が3年おきに実施している「男女間における暴力に関する調査」というものがあります。
これを見ると、2005年は、すべての年代において、身体的暴力も心理的攻撃も妻の被害率が夫のそれを上回っていますが、2020年になると、身体的暴力では20代で妻より夫のほうの被害率が高くなっています。
心理的攻撃でも20代は夫の被害率が高く、30代でも同等となっています。
これは、前述した離婚理由における、妻による夫への身体的暴力と精神的虐待が増えていることと符合します。
妻の被害に関しても、身体的暴力被害は減っているのに対し、心理的攻撃が増えている点も一致しています。
親戚の女子高生にいたずらされたことがある。