【外交】 日中外相が来月初旬に対面会談へ…１年９か月ぶり、国交正常化５０年向け「意思疎通図る」

林外相は８月初旬にカンボジアで開かれる東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）関連の外相会議への出席に合わせ、中国の王毅（ワンイー）国務委員兼外相と会談する方向で調整に入った。９月に日中国交正常化５０年を控え、日中間の意思疎通の重要性を確認する狙いがある。実現すれば、日中外相の対面会談は２０２０年１１月以来、１年９か月ぶりとなる。

複数の政府関係者が明らかにした。日中両国は１９７２年９月２９日、当時の田中角栄首相と中国の周恩来首相が北京で共同声明に調印し、国交が正常化された。現在、中国海警船が尖閣諸島（沖縄県石垣市）の領海侵入を繰り返すなど、両国の緊張関係は続いているが、日本政府は「両国の懸案の解消に向け、意思疎通を図ることが重要」（政府幹部）と判断した。８月４日にも会談する方向で調整中だ。

会談では、東海などでの中国による一方的な現状変更の試みや、ロシアのウクライナ侵略を巡る中国の外交姿勢に日本側が懸念を伝える見通しだ。９月に行われる安倍晋三・元首相の国葬（国葬儀）についても意見を交わすとみられる。

ＡＳＥＡＮ関連外相会議の期間中、日米豪や日韓などの外相会談も開催する方向で調整が行われている。

読売新聞オンライン
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