追悼式の式辞は政権の歴史認識や恒久平和への姿勢を映し出す。構成や内容は例年似通う傾向にあるが、2000年以降、複数年にわたり式辞を述べた小泉純一郎、菅直人、安倍晋三の三首相には、式辞の言い回しを毎回少しでも変える工夫が見られた。
今回、660字余りの式辞原稿を昨年と比較すると、約9割が一言一句同じだった。追加された言い回しは、戦没者の遺骨収集を巡り「国の責務として集中的に実施する」とした程度。集中実施期間を29年度まで延長する改正法が6月に成立したことを反映したとみられる。
◆「不戦の誓い」は第2次安倍政権から同じ
式辞の中でも注目される「不戦の誓い」の部分では、「戦争の惨禍を二度と繰り返さない」と昨年同様に強調したが、第2次安倍政権から同じ言い回しだった。また、1990年代以降の歴代首相が表明したアジア近隣諸国への加害責任と反省には、今年も触れなかった。安倍氏、菅義偉前首相に続き、首相も引き継いだ形だ。
安倍氏が集団的自衛権の行使容認を正当化する根拠とし、2020年の式辞から盛り込んだ外交・安全保障の基本方針「積極的平和主義」への言及は継続し、「(同主義の旗の下)国際社会と手を携え、世界が直面する課題の解決に全力で取り組む」と語った。
前例踏襲が目立つばかりで、自身の言葉が乏しければ、不戦の決意は十分に伝わらない。首相の後に追悼の辞を述べた尾辻秀久参院議長は、戦没者遺族としての経験にも触れながら、「いま、私たちがしなければならないことは『犠牲となられた方々のことを忘れないこと』と、『戦争を絶対に起こさないこと』だ」と力を込め、首相とは対照的だった。
◆「あいさつは定型で良い」の伝統があるが…
信州大名誉教授の都築勉氏(政治学)は「日本文化には式辞のあいさつは定型で良いとの伝統があり、首相もそれで良いと判断したのだろうが、手抜きに見える。もっとさまざまな場面で、政権の考えや目標をはっきり示す必要がある」と指摘した。
東京新聞 2023年8月16日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/270448
引用元: ・660字の9割が一言一句同じ 岸田首相、戦没者追悼式の式辞で際立つ「前例踏襲」 [蚤の市★]
余裕で書けるだろwww
やる意味無いならもう終わりにしようや